ホーム > 佐々木かをり対談 win-win > 第32回 北澤きよみさん

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フィオレッラ・デル・コンテ(メッゾ・ソプラノ、コントラルト)
北澤きよみさん
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カラダは楽器
- 北澤
そうですね。カラダが楽器ですから。コンサートホールだって、小さいより大きいほうが響きますよね、音響効果が違うというか。それと同じです。
- 佐々木
そうか。じゃ、体調管理が、楽器、商売道具の管理、ということですから、熱心にされているんですよね。「響く体にする」ということについて。
- 北澤
そう、食べ物にも気を使います。あと、くしゃみやせきをしては絶対にいけないんです。劇場に行って「ボンジョールノ」と挨拶をしたとき、せきをしたらそこで負け。「この人は体調が悪いな、さよならだ」と言われる。
オーディションでもそうです。とにかくせきやくしゃみ、鼻をズルズルやったりしたらもうそれで終わり……。そういう厳しさがあります。また、ある程度の体重がないと声を遠くまで飛ばせませんしね。
- 佐々木
先ほど、大聖堂で「集中していい声が出るように」ってお祈りしたとおっしゃったじゃないですか。わたしは、声にとっても興味があるんです。その人を決めるくらい印象をつくるわけだし、声がしっかりしていることが社会でも大切だと思って訓練をしたこともあるんですが、やっぱり全然駄目なんですよ。
- 北澤
そんなことないですよ。佐々木さんの声には、やわらかくて、母性的なものを感じます。母性的な強さと一貫した信念がある。
- 佐々木
え? 声で信念があるなんてわかるんですか。
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