ホーム > 佐々木かをり対談 win-win > 第31回 藤巻幸夫さん

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藤巻幸夫さん
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商品の品ぞろえから知ったこと
- 佐々木
ビジネスの基本は、信じて売る力だと思うんですが、それをまず体感されたってことですよね。
- 藤巻
そう。原宿にUA(ユナイテッド・アローズ)もないころで、ビームスとか小さな渋カジのショップがある。それがかっこいいわけですよ。原宿にはこんなにかっこいい店があって、かっこいい若者が集まってくる。僕は伊勢丹のヤング売り場にいるのに、どうしてお客さんは昔ヤングだった人なのよ、って思いました。
それはなぜかというと、商品の品ぞろえが違うからなんです。
当時入社4年めで25、6歳だったんですが、マメな僕は、売り場の新入社員の女の子たちを連れて、水曜日の定休日に原宿を歩いたんです。そこでいろんな商品を見つけたわけですよ。
お店の人に「これがかっこいいから商品を入れてくれない?」と聞くと、「伊勢丹は買い取りじゃないからダメ」とか「伊勢丹は敷居が高いから」と言われてしまう。
自分自身、伊勢丹はすごい百貨店だと思って入社したにもかかわらず、断る人もいるんだっていうことがわかった。
- 佐々木
違う視点で考えるきっかけになったんですね。
- 藤巻
百貨店につながってるアパレルは寄ってくる、でも一方で僕が仕入れたいものは売ってくれない。この不条理は何か?と考えた時に、「人だ。看板じゃない」ってことに気が付いたんです。会社では名刺もちゃんと持たせてくれないから、自分で色画用紙に名前を書いて作ってね。
- 佐々木
まだ名刺を持たせてもらえなかったんですか。
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