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志村季世恵さん
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突然やって来た兄と姉との関係
- 佐々木
自分が弱くてもほかの子の世話をする……。さっき家庭環境が影響しているとおっしゃってたんですが、それはどういったものだったのでしょう。
- 志村
母親が違う兄妹が上に4人いるんです。父が3回結婚したということなんですが。
- 佐々木
ということは、3人目の奥さんがお母さんだったんですか? お父さんにはそのときすでに子どもさんがいて……。
- 志村
そう、離婚した後、子どもは前の奥さんのところに残してきてたんですが、その兄妹たちにいろいろとトラブルがあって、突然、兄と姉が来たわけです。
今でも覚えているんですけど、ある時ふと疑問に思ったんです。なぜ兄と姉は、父のことは「お父さん」って呼ぶのに、わたしの母のことは「おばちゃん」って呼ぶんだろう、「んー、何かおかしいぞ」と。
一番目の奥さんとの間にできた姉とは一緒に暮らしてはいないんですが、二番目の奥さんの子ども3人、年齢が随分違っていて、そんな兄、姉、わたしの妹と父や祖母と一緒に暮らしていて、家族が多かったわけです。単純に血がつながっていない、というだけでトラブルがいっぱい起きてくるわけですね。
姉たちはそのころ思春期だったから、心ない嘘もつくんですよね。たとえば、わたしに向かって「あなたのお母さんがうちのお母さんからお父さんをとったのよ」と、ドラマチックに言ったり……ほんとは違ったんですが。
そんな中で考えるわけじゃないですか、「なんでこんなに簡単に問題が起きてきちゃうんだろう?」って。だから、必然的に「なぜ人間って……」と考えなければならない家庭環境だったんです。血を分けていない、本当のお母さんじゃない、っていうような、はっきりとした関係性があったというのか……。2歳か3歳のころから、そんな同居は始まっているんですけど……。
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