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志村季世恵さん
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自分の体を傷つける子どもたち
- 佐々木
家族、出産、親子、夫婦、生、死、とさまざまな心の内の相談を受けていらっしゃって、10年以上かと思いますが、そんな中で悩みの変化は感じられますか?
- 志村
13、4年になりますね。最近子どもが変わってきているかな。それは家庭の在り方が変わってきているんだと思うのですが、リストカットがとっても多くて、どんどん増えてきているんですよ。
- 佐々木
リストカット、とは手首を切ること? 命を落とすことはないんですか?
- 志村
死ぬような傷じゃなくて、きれいに、模様のように体に線が入っているんです。自分で血を出している。あれってエネルギーの発散なんですよね。
- 佐々木
それは何を使って切るんですか? 死なない、っていうことは深くは切らないということですよね?
- 志村
カッターとか使って……。深くは切らないですね。
- 佐々木
深く切らない? それとも切れない?
- 志村
切らない。切ることで死にたいわけじゃないの。切ってスッキリするんですって。
- 佐々木
よくわからない。手首じゃなくちゃ駄目なんですか? 危なくないんですか。
- 志村
グサッとやれば危ないだろうけど。ただね、リストだけじゃなくて、手首からどんどん上に傷をつけて、まるで傷あとが模様のようにずっと腕のほうまでという子もいるし、太ももまで切ってる子もいるんです。
- 佐々木
何歳ぐらいの子どもたちですか?
- 志村
高校生が多いですね。中3、高1から始まって……。
- 佐々木
家の中で、誰も気付かないの? 誰にも見られないところで切っているの?
- 志村
そう。それで、切って出血した部分をティッシュでふき取ったり、脱脂綿で押さえて止血したりする。切ったことによってスッキリするんですね。そういう子の場合、ものすごくお母さんに愛されていないか、ものすごく干渉されているか、どっちかなんです。いわゆる、親子の関係というのが影響しているの。
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