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秋元征紘さん
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ベンチャー、そして外資系に
- 佐々木
人事の方に言わなかったんですか。辞める本当の理由を?
- 秋元
会社社会主義の中核みたいな人ですから、反発的なことは言えないじゃないですか。で、ベンチャービジネスに身を投じるという行動で示したんです。当時は第一次ベンチャーブームでした。ただインフラがひどかったので、結局銀行が全然サポートしてくれないんですよ。
たとえば、通産省のあるプロジェクトのファンドをもらったんですけど、それをつなぐ資金を銀行が理解できなくて、担保がどうのこうのと言ってるうちに、1年で会社が倒産しちゃったんです。地獄を見た経験が実はあるんですよ。
この2〜3年前だったら、多分潤沢にね、お金があって、調子よく今ごろもう、と思います。当時、甘味料を扱っていたんです。ステビア。
それでその精製技術があって、精製のための工場を青森に作って。今ステビアは当たり前のように食品に使われているでしょう。だからねらいは悪くなかったんですけど、うまくいかなかったんですよね。
- 佐々木
それで32歳で職を失ってしまった。しかも債権者に追われる……。大変な経験ですね。
- 秋元
そこでたまたまなんですけど、大学のゼミで一緒だった1年先輩の大河原毅さんに、会社が倒産した時、相談に行ったんです。
「倒産しちゃった」と言ったら、「え、それはおもしろいな」って言うんですよ。「お前、明日会社に来いよ」と言うから行った。
それが、当時の日本ケンタッキー・フライド・チキン。まだ創業10年くらいだったんですね。当時大河原さんは副社長で、社長が三菱商事から来た富田さん。富田さんと話してたら、「いやあんたみたいにね、一敗地にまみれたやつはいい」って言うんですよ。
おもしろい会社だなと思って、まずお店入ったんです。
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