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株式会社ワークスアプリケーションズ 代表取締役最高経営責任者
牧野正幸さん
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最後のとどめは、営業。
- 牧野
で、最後のとどめは、営業。実は当時の日本のIT業界って、大手5社が75%を寡占しているっていう珍しい、まあゼネコンよりひどく寡占していたんですよ。で、ただ寡占しているっていっても、営業力で寡占している状態。この大手5社の営業力が圧倒的なわけですよ。残りに比べたら。
この営業力をもってすると、売ろうと思ってもその5社に売ってもらわなかったら、売ることができない。売れないに決まっている。その営業力のある5社じゃないと。ところがパッケージソフトウエアっていうのは、その大手5社の売上高を一部阻害するわけですよ。価格が下がっちゃうから。
- 佐々木
安いからね。
- 牧野
わざわざ扱うわけもないわけですよ。しかもその5社がみんな作りたくないって言っているわけだから。ましてそれで製品できたら後どうするの、売ることできないよと。
この5社が扱ってくれないというのだったら、直接売るしかないよね、となるとこれを売る人間がいるわけですよ。とてつもない営業力がいるわけで。とうてい自分にはできないと。僕はコンサルだったけれど営業もやっていたので、ある程度のセールスはできるけど、とうていその大企業には難しいわけですよ、やっぱり。
結局とうていオレじゃ無理だって思ったし、だからこの3つを全部クリアするのにどうしたらいいんだろうっていうことを考えて創業したんだけど。でもその中で実は、一番難しいって思ってたのは、最後の営業力だったのね。開発も、エンジニアとかコンサルも難しいと思ったけれど、これはまだ知人、友人頼ればなんとかなるんじゃないかなと思ってた。
- 佐々木
まあ、お金があればね。
- 牧野
そう、お金に関しては僕、当時ちょっとなめてた。ある程度やってから起業しようと思ったんで、準備を整えて製品のプロトタイプを作って顧客を4社つかまえて起業したわけです。こんなに素晴らしいものなんだから、これはすぐにお金を出してくれるよねって思ったら、まあそれは全然出してくれなかった、誰もね。
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