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リシャール・コラスさん
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2人の男性との出会いが彼女を救った
佐々木
彼女の応援団というのはどういう人がいたんですか? 修道院から孤児として出てきて、いきなり帽子店をつくることはできない。やっぱりサポートする、応援する人がいたでしょう。
コラス
まず彼女は修道院から出て、2人の男性に会っています。その2人の男性との出会いが彼女を救ったということもあるんです。非常に運が良かったですね。
『Coco Avant Chanel』という映画があるんですが、この映画が事実かどうかは別として、最初にエチエンヌ・バルサンという貴族のお金持ちのフランス人がいました。彼が彼女を自分のサークルの中に入れたかったかはわかりませんが、彼女は隠されるのは嫌だったので、自分で出て行って、少しずつ社交界に入りました。まだまだ非常に厳しい、閉鎖的な世界です。
彼女は非常に自由な生き方をしていたから、みんながハッと見た。半分はスキャンダルで、半分は羨ましくて。それで彼女はある有名な演劇女優と友達になって、彼女のために帽子を作ったんです。するとその人が「この帽子はかわいいね」と。口コミですよね。だからエチエンヌ・バルサンが最初のきっかけです。
次にボーイ・カペルというイギリス人です。彼はビジネスマンだったんです。バルサンは貴族で、お金に困ったことのない人だったのに対して、ボーイ・カペルはビジネスマンだったから、お金の価値も分かっていたし、彼女を手伝ってくれた。資金も提供した。だけど彼女は1、2年も経たないうちにそのお金を返しています。
佐々木
かっこいいな。
コラス
そこが自分の誇りというかね。それでそこからスタートしている。彼女は天才だったから。
佐々木
天才であり、チャーミングであり、パワフルであり。
コラス
自立した女性ですよね。男性に頼らない、だから結婚しなかった。
佐々木
ずっと独身なんですね。
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