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リシャール・コラスさん
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マドモアゼル シャネルには3つの顔があるんです
- 佐々木
彼女の生い立ちを読ませていただくと、27歳で初めて帽子店をつくった、とありました。私も自分の会社を27歳で起業しているので、同じ27歳で起業と喜んだのですが、その時に、私が20代の女性が会社を作るといっただけでさえ、ずいぶん珍しがられたのですが、マドモアゼル シャネルが27歳というと、1910年ということなんです。その時代に、いくらフランスといえども、27歳の女性がお店をオープンするというのは、相当なことだと思うんですね。
- コラス
本当にそうですね。でも佐々木さんが、27歳で会社をつくったのは日本では珍しかったっておっしゃったけど、フランスでも珍しいと思うんですよ、いまだに。女性が自分の会社をつくってということが。女性が作るということだけでも珍しいから、30歳になる前につくるというのは、いまだに珍しい。日本だけじゃないですよ。
マドモアゼル シャネルには3つの顔があるんです。1つは女性としての顔。女性が社会にどういう地位を持つべきかを考えていました。20世紀の初めは、日本もそうだったし、アメリカもそうだったし、もちろんフランスもそうだったけれども、やはり女性の立場が社会の中では非常に低かった。女性は自由な生き方をするというのが非常に難しかったのです。
彼女は孤児だったということもあったと思うんですけれども、「なぜ男だけが好きなようにできるのか」「なぜ自分はできないのか」という疑問を持ち、「私は自分の生き方をするぞ」と主張してきた。これが1つ目の顔ですね。
2つ目の顔が、さっき佐々木さんがおっしゃったとおりに、経営者として、ビジネスウーマンとしての顔です。自分が自由な生き方をしていくためにどうしたらいいかを論理的に考えた。自由に生きるために、稼ぐ。稼ぐために、何かをしなくてはと。それなら自分で会社を作って経営をする。というロジックです。だって、1930年代に4000人の社員がいたんですよ。
- 佐々木
4000人ですか!
- コラス
すごいでしょう。
- 佐々木
52歳で4000人に拡大。まだ私にもチャンスはある?
- コラス
十分ありますよ。
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