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山田昌弘さん
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先に退職した団塊世代にやらせろ
- 山田
今の日本社会というのは、リスクを取ってもいい人がリスクを取らずに保守化して、本当は安定させた方がいい人がリスクを取らされて、フリーターになって、やる気をなくしている。逆のような気がするんですよね。
- 佐々木
でもそれを解決する方法がありますか。
- 山田
フリーターがやっている仕事を、退職した団塊世代にやらせろとかね。年金ももらっているんですから、週1日でも構わないじゃないですか。僕も引退したらやろうかなと。
- 佐々木
そして、空いた席に、ちゃんと大企業のいいポジションに、若い人たちが入っていく。
- 山田
入って、大企業で育って、仕事能力をつけさせる。現在のところでは、単純労働は仕事能力が就かないまま、若い人が5年、10年してしまうんですよ、結果的に。
- 佐々木
順繰りになってしまうんですけど、それってやはり新しいポジションがないからですよね。だって以前だって、みんな学校を卒業して就職するときに、何の経験もなく働きに出たわけですから、そのときにスキルがないのは今の学生にスキルがないのと同じですから。
ただ、やる気とか選択肢という意味では、昔は他にあまり選択肢が見えなかったり、ある程度のやる気や前向きさを社会的にも持たされていた。でも今は選択肢も他にあったり、パラサイトという道もあるから、やる気なんて持たなくてもいいみたいな文化も少し聞こえてきて、やらない人が出てくる。会社側からすると、やる気のない人を雇うというのは会社が成り立たないので雇わないと。
- 山田
昔はやる気のなさそうな人も雇って入れていったんですけどね。
- 佐々木
それは経済が成長していないからですね。何だか終わりのない悲しい結末になってしまいました。どうやって今日の対談は締めくくったらいいのでしょう。
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