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ニフティ株式会社 元・代表取締役社長 現・特別顧問
渡辺武経さん
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スペインの会社再建、ニフティ社長就任へ
- 佐々木
ニフティ設立のころは、どういった状況だったんですか?
- 渡辺
わたしが来たのは、設立からずいぶんたってからなんですよ。ニフティが、まだパソコン通信時代みたいなころでね。ところがニフティに行く前に、実は国際営業本部でスペインの会社の建て直しがあったのです。ここがまたすごくて、2,000人の社員を680人まで減らしたんですけど。
- 佐々木
どのくらいの期間でですか?
- 渡辺
ちょっと時間がかかりましたけど、6年かな。その間、もともと失業率の高いスペインがさらに不景気でね。それで売り上げを2倍以上にしましたから。本当にすごかったですよ。それで、なんとかなったな、と思ったら、今度は「ニフティに行け」って(笑)。これもびっくりしましたけど。
わたしはパソコンを人には売れと言ったけど、自分は触らないので有名だったんですよ。メールが来ると秘書に打ち出してもらって、「コピーしてファックスで送れ」なんて言ってましたから(笑)。
- 佐々木
ニフティには、社長としていらっしゃったんですよね。多分、わたしは渡辺さんが社長になられてすぐにお会いしたはずですが、その時に、「僕、パソコンやらないんです」とおっしゃっていたような、うっすらとした記憶があるんですが(笑)。
- 渡辺
「どうしてこんな人が来たんだろう」と話題になったと聞きましたけど。でも、「今までの経験を活かしてよ」というのが、秋草社長のお言葉でしたから。「パソコンは知らなくていい」と。ただ、コンピューターの初期のころのプログラムは全部自分で書いていましたから、本質は今の人より知っているつもりですよ。
- 佐々木
3カ月で、SEとして現場に立ったわけですしね。
- 渡辺
ニフティに来て、わたしもすぐに自分のホームページをつくったんですよ。今でも続けているんですが、それは自分にとってすごく大きな財産になっています。
ニフティは、わたしにとっての最後のサラリーマン生活というか、会社員の総仕上げとしては一番よかったですね。本当にいいことをやらせてもらった。
やっぱり「個のエンパワーメント」というか、自分だけでやっていることが人に認められる。そして、それがもしかしたら自分の生活の糧になるかもしれないというようなことを、実感できる世界に入ることができた。
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