ホーム > 佐々木かをり対談 win-win > 第13回 渡辺武経さん

13 |
ニフティ株式会社 元・代表取締役社長 現・特別顧問
渡辺武経さん
|
|
|
自分の活かしどころを探すこと
- 佐々木
わたし自身が20代の頃は、特に女性が仕事をすることに対してあまり事例がなかったせいか、何をやっても許されたり、おもしろがられたりしたということがありました。振り返ると、たしかに時代背景によって、得をした部分は大きいと感じます。では今、当時と同じようにやれるかといえば、そうともいえない。
そんな中で、現在30代になりかけている社会人の人たちは、どうやって自分を鍛えていくのでしょうか?
- 渡辺
今、会社を選ぶ人は、業績が伸びるかどうかわからないけど、自分の力が活かせるところを探すべきだと思いますよ。今の時代だって、30歳だって、できるんですよ。人間の創造力やデザイン力、企画力というのは、年齢の問題ではないですからね。
実際に経営にまわる場合は、やっぱりある程度の経験は必要でしょうけど、わたしは30代のはじめから経営させられていたんですから。だからといって、たとえばこの20年の間に、自分の能力に進歩があったかどうかは、わからないですよね。
- 佐々木
そうでしょうか。
- 渡辺
やっぱり何歳であっても、その時に与えられたことは、その時にできる、ということなんですよ。だから、若い人が能力を発揮できないような環境の会社には、入らないほうがいいのではないかと思いますけどね。
たとえば、わたしの場合、課長にやってほしい仕事があったら、直接頼むんですよ。すると課長はすぐに部下を呼んで、「君、こういうことをやれ」と言う。でもわたしは課長にやってほしかったわけで、その部下に頼みたいのなら最初からそう言いますよ。
- 佐々木
たしかにそんなやり方をしていたら、時間がかかって仕方ないですね。
- 渡辺
よくあるのは、新人が入ってきたら、コピーをみんなその人に頼む(笑)。わたしが富士通にいたころは、部長でも課長でも、自分が必要なコピーは全部自分でやらせましたよ。女性や入ってきたばかりの若い人に、コピーを山のように渡すなんて許しませんでしたよ。「自分に必要なことは自分でやれ」って。
11/13
|
 |
|
|