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伊勢崎賢治さん
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僕にとって、それが日本を変えるっていうこと
- 伊勢崎
フォスター・プランは人材育成を6カ月かけてやるんです。しっかりしたマニュアルができていまして、マネージャーを作るために大変なお金をかけているんです。で、給料もよかったし、あそこの組織は家族で一緒に暮らすっていうことが前提で。だから、アフリカには家族で行ったんです。
- 佐々木
1カ月の赤ちゃんを連れて行かれたって書いてあったんですけど。
- 伊勢崎
そうです。やっぱり当然と言ったら何ですけれども、清貧の精神ではなくて、効率的にいい人材を雇って、いい仕事をしてもらう、そのためには、やっぱり報酬が必要だということだったんです。もちろん何千万円ももらえません。しかし国連の同じレベルのエキスパートと比べて、ちょっといいぐらいです。
- 佐々木
社会的に意義のある仕事であるわけですから待遇は絶対に、そうあるべきですよね。
- 伊勢崎
NGOの概念が日本にできて、もう、四半世紀がたちましたけれども、僕は今、あきらめております。寄付文化っていう言葉があるでしょ。欧米の寄付文化は日本には定着しません。
- 佐々木
キリスト教じゃないからですか?
- 伊勢崎
我々は基本的にお上社会ですから。日本の本質と関わってくると思います。
- 佐々木
受け入れるしかない。
- 伊勢崎
それを前提で考えるしかないわけです。僕は、寄付文化の確立は日本では無理だろうって、匙を投げました。しかし、ここ1年のうちに、日本の政治が変わるっていうことで、最後の期待をかけてみたいと思います。民間企業をベースに、平和があるからこそ商いができるって当たり前のことを、当たり前のことにお金が出るようなことになればと思います。別に、そんなに、儲けようとは思いません。しかし食べられなきゃいけない。だから、そういう業界を作るっていうことは、僕にとって、それが日本を変えるっていうことでね。
- 佐々木
ご一緒できれば私達も光栄です。
- 伊勢崎
やりましょう。
- 佐々木
今日は、ありがとうございました。
対談を終えて
テレビでコメントをしていらっしゃる姿を見て、「イー・ウーマンにご登場いただきたい」と直観。「働く人の円卓会議」にご登場いただきました。想像通り、オーガニックな方でした。腹を据えて仕事をしている。何に関しても、飾らず、こびずに、そしてユニークな行動をしている。とても魅力的な方です。世界中に紛争があります。わたしもその一部をみて、「互いに知り合う、分かち合う」ということが紛争予防だと感じ、動く準備をしてきました。しかしそんなレベルをはるかに超え、実際に中に入り「交渉」を通して武装解除を進めてきていらっしゃる実績には本当に驚きであり、敬服します。戦争をしない日本ができることはいっぱいある。今の日本がもっともっと世界平和に貢献していくコミットメントが必要だと感じます。お忙しい中ありがとうございました。これからもよろしくお願します。
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