ホーム > 佐々木かをり対談 win-win > 第121回 田澤 由利さん

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田澤 由利さん
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関西の企業で
- 佐々木
そんなに面白かったなら、なぜ、それがシャープになったんですか? マイクロソフトに入ればいいのに。
- 田澤
そうなんです! それがすごく、いまだに後悔を……。あそこにずっといたら、たぶん随分大金持ちになって。私、ちょっと人生を間違ったかもしれないですね。いや、本当に、そこにいるっていう選択もあったんです。当時の西和彦社長が「うちに来ないか」とも言ってくださったんですよ。でも、その時は……。
これは本音なんですけど、実はすごく面白そうだし、やってみたかったんです。でも、地元の関西に帰りたいという思いもあり……。
- 佐々木
当時はまだ名もない会社ですし、親も説得できないとか。
- 田澤
親は東京でもいいと言っていたのですが、「やっぱり帰ってやらなきゃならない」という思いがあり。
どこにも行けなかったら、もしかしたら行ってたかもしれないんですけど、やっぱり私自身は「関西の企業で、どこか行くところがあればなあ」というのが片隅にあって。たまたま、シャープにふらっと面接を受けに行って。
実は、正直言いますと、いっぱい落ちてるんです。IBMもNECも富士通も、いわゆるコンピュータ、パソコン関係は全部受けたんですけど、やっぱりスペイン語をやってたというので、「何だ? この変な子は」ということで、全然通らなくて。
でも最後に行ったシャープで、たまたま人事の人が、「あら、あなたは奈良出身ですか?」と言ってくださって、「はあ」って言ったら、「いや実は、僕は奈良のシャープの天理工場に、先月までいましてね」って言って、「そうなんですか。あの大きな工場ですね」って。実は私、知らなかったんですけど、そう言ったら、すごく感激してくださって。たぶん、それで受かったんじゃないでしょうか。
でも、シャープのコンピュータの事業部がたまたま奈良にあって、そこに配属されたので、Uターンで家から通いつつ、自分がやりたかったコンピュータの仕事に就かせていただくことができました。
- 佐々木
コンピュータを作る仕事ですか?
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