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藤巻健史さん
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プロというのは、人より0.5歩早くなくてはいけない
- 藤巻
あ、だからデイトレーディングやるんですよ。僕は30年間ディーリングやってたんだけど、本当の意味で現役だったのは1980年から2000年までの20年ちょっと。利益の102%のうち、102%を長期勝負で稼いで、2%デイトレーニングで負けて、出来上がりが100なんですよ。
なぜデイトレーディングやっていたかっていうと、絶えずアドレナリンを出していたいわけ。要するにいつも戦闘態勢でいなくてはいけない。戦闘態勢でいることによって、大きい勝負をするときに、二の足を踏まないで済むんです。プロというのは、人より0.5歩早く行動を起こさなくてはいけない。
- 佐々木
0.5歩?
- 藤巻
0.5歩早くないと。0.5歩遅くても駄目だし、一歩早くても早すぎる。0.5歩早いということがどういうことかというと、人が売っているときに買う。人と反対のことをやる。人と反対のことをすると、まず間違いなく最初はやられるわけ。雨が降ると8割の人がドルは上がると思っていれば、雨が降れば間違いなく一時的にドルは上がるわけ。みんながそう思っているときにドルを売っても最初は損が出ます。でもドルの下落が経済原理に反しているとならば、いずれはドルが下がったときがドルを買うチャンスなのです。他人がそれに気がつく前にドルを買わなくてはいけない。でも最初は損が出る。そういうことです。
- 佐々木
1人勝ち。
- 藤巻
最初は大きい勝負をすると大きくやられてしまうのです。それは本当に怖いですよ。
日常生活でも、僕は大学のときに、周りに男しかいなかったから、女の子とデートするというのは非日常的なんです。そうすると、女の子とデートしようというガッツがなくなる。だから仲間と麻雀に明け暮れるという安易な生活になってしまう。それと同じように、緊張状態というか、戦闘状態にならないと安易な生活におぼれてしまうんですよね。
勝負ができる精神状態を保つために、短期のデイトレーディングをやる。今も夜中に10回ぐらい起きて、マーケットチェックしています。モルガンにいたころは何かがあると、ニューヨークからとかロンドンからとか電話がかかってきて教えてくれる今は誰も起こしてくれない。だから自分で見るしかないから起きるんです。
- 佐々木
まさにちょこちょこ見るために、起きなければいけないんだ。というか見ちゃうんですね、気になってね。
- 藤巻
そういう面では、サラリーマン時代のほうが楽ですよね。
- 佐々木
株価の動きは、腰につけていらっしゃるミニスクリーンで、しょっちゅう、生放送中も見てましたよね。夜も眠れないなら、胃が痛くなっちゃったりもする。
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