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高橋典子さん
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始めるまでは好きではなかったんですよ
- 佐々木
そもそも何でバトンを好きになったんですか?
- 高橋
始めるまでは好きではなかったんですよ。
- 佐々木
そうなんですか。娘の小学校では、バトンを回すことにあこがれる女の子が多くて、クラブも人気でした。
- 高橋
私の場合は、あこがれて入ったというよりは、全くバトンを知らずに、親に教室に連れていかれて、体験レッスンをして。断れなかったんですよ。
- 佐々木
真面目だから?
- 高橋
いえ、恥ずかしがり屋だったから。
- 佐々木
恥ずかしがり屋だから(笑)!?
- 高橋
やりたくないって言えなかったんですよ。
- 佐々木
それはお母さんに?
- 高橋
はい。
- 佐々木
恥ずかしがり屋だから、お母さんに言えなかったんだ。
- 高橋
はい、言えなかったんです。それで、こんなに長くやっているんですけど(笑)。
- 佐々木
面白い。それにしても、お母さんはどうしてバトン教室に? ちょっと珍しいですよね。家の近くにあったんですか?
- 高橋
そうです。私の記憶では、祖母が敬老会でバトンをやっている女の子を見てきて、ちっちゃい子が、こう、クルクル回していたよ、と。あれやってみないかって言われて、行ったと思っているんですけれど。ただ母は、宝塚歌劇団が大好きで、追っかけをしていて、学生のときに宝塚まで見に行ってしまうくらいの宝塚ファンだったんですよ。だから、そういうものが好きだったのかもしれないし、やらせたかったのかもしれないですね。
- 佐々木
でもそれなら「歌を歌いなさい」とか、「バレエを習いなさい」とかに行きそうですね。「バトンを回しなさい」って、あまり想像できないですよね。
- 高橋
聞かないですね。たまたま近くにあったからかもしれないですね。
- 佐々木
たまたま近くにあって、そして、恥ずかしがり屋だったからという理由で、ここまで続けてて、それも、今は、毎日大勢の前で回してるなんてね。
- 高橋
でもね、これに出会っていなかったらって思うんです。私、人の影に隠れて生きていて、全然苦じゃないというか、その方が心地いいタイプなんですよ、いまだに。だけど、それがいけないよと。
私、別に宗教家でもなんでもないですけど、どなたかが、どこかにいて、見てくださっていると思っているんです。その方が、「それでは、あなたはいけない」と。「何かもう1つ出なきゃいけない」って。それできっと私は、バトンに出会ったのかなと思うんですね。
- 佐々木
それは今になったから、そう思うんですか? それとも小さい頃に?
- 高橋
小さいときは、そこまで思っていなかったかもしれないですけど。でも、そういうふうには長く思っていましたね。
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