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長坂将志さん
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自分で生きるんだから
- 長坂
芋づる、それそれ(笑)。中退っぽいでしょ。それで、捕まったんですよ。ぼくはもちろん捕まってないですけど、学校の先生たちが、「長坂、お前が全部やらせたのか」って。ぼくはいつも一番お山の大将なんで、結局はおれの指示のもとで全てが行われたって疑いがかけられたんですね。
その万引きした奴からぼくが物をもらうわけでもないし、物にはあまり興味がなかったんです。でもそういうふうに言われたときに、いやあ、おかしい。大の大人がそういうふうになってしまう、って。こんなところにぼくがいたら、自分もおかしくなるんじゃないか、って思ったんですね。他人を疑うような先生がいる学校通ってもしょうがないでしょう、母ちゃん、おれはもう辞めるわ、っていうことになって。
みんな反対しましたよ。辞めることは罪を認めることになる、ってね。でも、そう思われてもいいって。ぼくは将来、彼らに食わせてもらうわけじゃないから、自分で生きるんだから、って。それで、辞めたんです。
- 佐々木
そっちのほうがかっこいい話じゃないですか。
- 長坂
ですかね、なるほど。それでやめちゃったんですけど、何もやることもなかった。まあ、家を継ぐっていうつもりでその高校に入っているわけですから、だったら修行に行こうということで、行くんだったら東京だ、って。
- 佐々木
岐阜での生活で、ひとつの人生を学んだということでしょうね。
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