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まず親が性についての見識をもつこと
日本の場合は、それぞれの世代の持つ価値観の違いが性教育を複雑なものにしてしまっている。では、価値観を入れずに「性」を教えるためにはどうしたらよいのだろうか。
先進国では「性行動が早い、性行動がある」ということを認めるところから始めます。価値観を押しつけないで認めるんです。そして、学歴も高くなり、結婚も遅くなっていく中で、望まない妊娠をしないためにはどうしたらいいか、その手段を提供する。性感染症の危険性を教え、予防策を教え、その手段を提供する。きちんとした科学的な性の知識を提供し、危険への対処法の選択肢もたくさん与えるのです。
日本の場合は教師や親が「そういうことを語ってはいけない」という中で育ってきたので、性に関して非常に未発達です。きちんとした知識を持ち、性に対する自分なりの見識を持って、クエスチョンに対しては自分なりのレスポンスができることが大人の性意識ではないかと思います。ところが、親も未熟で語ることもできない。自分なりの価値観も危ういというのが、今の子どもたちの親の年代ですよね。まずは親が性についての見識を持つことが大切です。
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