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神原 弥奈子さん
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父が、「腰をすえてやれ」と
- 神原
それがすぐに起業への思いになったわけじゃないんです。大学を卒業したら実家に戻れと父が言うんですよ。私としては、まさか田舎に帰らなきゃならないと思っていなくて、帰らなくていいように、とりあえず頑張って大学院に入りました。
そして大学院も計画的に出たわけではなくて、2年目の年に担当教授が退官だったんです。私の学力で大学院を卒業するのが難しそうだったので、その先生がいる間に修論を出してしまおうと。ふと気がつくと、大学院も卒業してしまっていて「私、どうすればいいんだろう」と。
田舎に戻りたくないので、いろいろ言い訳をして、「東京で、書いたりとか、専門的な事をやりたいんです」と父に言ったんです。父の頭の中にはフリーランスっていう発想がないんですよ。だから、何か仕事をしたいという風に受け取られたみたいで、もちろん、それはそれで正しいんですけど、「腰を据えてやれ」と。
- 佐々木
やるんだったら。
- 神原
はい。しかも、「25歳を過ぎた娘を嫁にもらってくれる人はいない」という思いもあったようで……。女のくせに大学院まで出て、25歳を超えちゃって。
- 佐々木
で、「仕事をしたい」なんて、今頃まだ言っている、と。
- 神原
そう。で、父親としては、「本当にこの子は、一人で生きていかなきゃいけないんだろうな」と思ったんでしょうね。それで、「仕事をするなら会社にしなさい」って、いきなり向こうから言われたんですよ。
- 佐々木
そう。じゃあ、起業のもやもやじゃなくて。
- 神原
流れ。
- 佐々木
(笑)東京に残るなら、一人暮らしを続けるなら、会社を作れ、と。
- 神原
そうですね。
- 佐々木
いいお父さんですね。
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