ホーム > 佐々木かをり対談 win-win > 第95回 進藤 晶弘さん

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株式会社メガチップス会長 、株式会社メガフュージョン取締役兼代表執行役社長
進藤 晶弘さん
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創業2年目の危機。社員全員でディスカッションをした
- 進藤
で、立ち上がったら今度バブルが弾けて(笑)、注文みな引き上げられて、倒産寸前。
それで、人間、究極の危機とかね、苦労に出くわした時に、本音が出てくるんですね。初めて会社が2つに分かれた。下請けになっても注文をとって生き残っていくか、もう倒産覚悟でもいいから、歯を食いしばって独立の道を行くか、意見が2つに分かれたのです。
それで、みんなで話し合って、最終的には独立の道を歩むことにした。で、結果的にそれは正しい、よかったんですが、下請けを支持した方々は不幸にして、やっぱり辞めていかれた方がいましたね。これは痛恨事なんですけれど。ま、結果としては、多くの人の生き残りをかけて、やっぱり一緒にやらないといけない、と割り切りましたけどね。
- 佐々木
みんなで話し合って、ということですが、進藤社長は何も言わずにみんなにディスカッションさせた、と以前伺ったような。でも私がもしそういうところになったら、一生懸命みんなを引き止めようと、演説をぶってしまいそうな気がするんですけれど、そういうことはやっぱりやらずに、社員全員に、どうするのかをディスカッションさせた、ということですか?
- 進藤
ええ。それは、自分の人生の体験、まあ、退職願も3回ほど書いてきた人間ですのでねえ。究極の判断は自分の責任でさせよう、ということがあって。
私が出て行って話をすると、言いにくいし、本音出ないでしょう。で、流される。自分も、おっしゃるように、普通やったら引き止めにかかる。そやから自分はもう、別室にいて。
- 佐々木
えっ、会社の運命を決めるディスカッションの時に別室にいらっしゃった。聞き手になり発言を控えた、ということではなく、別室にいらっしゃったんですね。
- 進藤
ええ。コーヒー飲んでね。何杯飲んだか分かりません(笑)。
- 佐々木
どきどきしますね。
- 進藤
で、どうなるのか分からないんですけれども、まあ長い議論の末呼びに来たんで、初めて行ったんですよ。そしたらもう平行線。
で、もう進藤さん決めてくれっていうから、じゃあ多数決で決めよう、と。しかし、少数の方は別に間違いでもなんでもない。だから、どっちかに決まったら、みなさんそこで考えてくれ、と。それに合わせていく、という人は残ってもらう。どうしても、という人は、もう自分の考えで行動してください。最後の道を決めるのは、それぞれの人だから。
- 佐々木
その時は社員何人だったんですか?
- 進藤
28人いたかなあ。これはもう、全員ですからね。
- 佐々木
進藤さんご自身も、もしそこで、じゃあ、下請けに徹するという人が過半数を超えていたら、その企業の社長をやっていこうと決められていたわけですか。
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