ホーム > 佐々木かをり対談 win-win > 第93回 増田 明美さん

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増田 明美さん
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忍者みたいに登っていく、父
- 佐々木
そうか。雨の日も風の日も歩いていたわけですものね。それが足腰を強くした、と。でも、その小学校の人全員が速いわけじゃないですものね。だから、ご両親が速かったという?
- 増田
そうかもしれませんね。うちの父親は、うちは専業農家ですが、みかん山に登っていく姿を見ていても、忍者のように登っていくんです。高い山を、お腹を「く」の字にして。速いんですよ。昔の忍者はこうだったんじゃないかっていうような登り方をするんですよ。だから、バネがあるんでしょうね。
- 佐々木
お父様は、何かスポーツはされていないんですか?
- 増田
若い時には草野球でピッチャーをやっていたらしいんですね。
- 佐々木
じゃあ、お父様はもしかしたら、本当は走ったら速かったりして。
- 増田
たぶん、そういう陸上に行ったら……。
- 佐々木
じゃあ、今度のマラソン大会に一緒に走ってみたりしたら、意外と速かったりして。
- 増田
でも、フルマラソンはどうでしょうね。そもそも、うちの父親は大会っていうのに出たことがないと思いますよ。市民マラソンでも3Kmの部とか5Km、それすらないと思います。
- 佐々木
そうですか。もったいない感じですよね。もしかしたら、とっても速かったりして。
- 増田
覚えていますけれども、子どもの時に運動会で100メートルとか走ったんですけど、あの走り方は恥ずかしかったです。本当に、平地を走る時にも、やけに……。
- 佐々木
爪先だけで走っているみたいな? 「く」の字で?
- 増田
前傾しすぎちゃうんですね。今、話しながら思い出したのが、ロバ選手というアトランタオリンピックで金メダルを取ったエチオピアの選手が、オリンピックの時もそうでしたけども、オリンピックの前の年とか、すごく「く」の字だったんですね。日本に来てレースを走っていても、結構そうだったんです。それで、「どうして?」って聞いたら、「足下の悪いところばかり、下を向きながら走っていました」って。木の根っことか岩とか。だから、うちの父親もそうかもしれないですね。走り方が変(笑)。
- 佐々木
(笑)そうですか。でも、そこまで伺うと、ぜひ、一度走っていただきたいです。
- 増田
今度、ちょっと出てみましょうかね。何か、そんな気になってきました。
10/27
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