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高橋 伸子さん
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東証も外部との接点を持たなければ
- 高橋
私どもは毎回アンケートをとらせていただいてます。これが特徴。やはりゼロから講義をスタートして、他にない講座をやろうとしたので、私たちの思いが受講生に伝わっているかどうかがとても気になります。テキストも全部手作りで、講師自身がパワーポイントで毎回、工夫して作ります。アンケートでは、どこが分からなかったのかや、どこに満足したかを、毎回のようにたずねています。受講生の理解が薄かった部分に関しては、皆が分からなかったなら、次回、必ず冒頭でそれを説明することから入りますし、個人的に分からなかった人にはできる限りQ&Aメールでお答えしたり、参考図書などをご案内しています。
- 佐々木
丁寧ですね。
- 高橋
コアコース、という看板講座に関しては、チェックリストも作っていて、皆さんが講座を受けて、夜お家に帰ると、東証アカデミーから簡単な確認テストが届いて(笑)、それをアンケートと一緒に戻していただく。そしたら、こちらからは正解や解説をつけてお戻しする。
- 佐々木
至れり尽くせりという感じが。
- 高橋
そうです(笑)。私の立場としては、顧客満足度を高めるために「皆がこんなに分からなかったのは、教え方が悪かったのよ」って言えるじゃないですか。「もっと工夫しようよ。テキストや説明の仕方で、何か工夫できないかな?」っていうわけ。苦情は改善に役立てます。「教える事は学ぶ事」って言いますけど、東証の人が個人投資家の疑問や悩みを知ることはとても大切です。東証って、外からは官僚のよう、民僚(みんりょう)と揶揄されることも多いですが、講座で接していただいて「思っていたのと違う」と言われると嬉しいじゃないですか。
- 佐々木
公的機関だと思っている人も多かったですからね。
- 高橋
そうなんですね。でも、会員会社から2001年に株式会社に転換をして、今は上場を目指してます。上場を目指すのであれば、外に向けていろいろアピールしなくてはなりません。けれども、非常に内向きに仕事をしてきた会社なので、意識改革が必要。アカデミーができて初めて個人投資家と向かい合ったので、これを糸口にいろいろチャレンジすべきなんですよ。
- 佐々木
本にはされないんですか?アカデミーで教えていらっしゃる事を、いわゆる一般の書籍とか。
- 高橋
今、ちょうど検討しているところなんですけど、フェース・トゥー・フェースのよさは失いたくないし、情報の鮮度のよさで勝負したいし、で……。小学校、中学校、高校、大学にも出張授業をやっていまして、そちらに人的パワーを注いでいますしね。東証の社員が一生懸命社会貢献するところに意味があるんですよ。最初、東証が私をプリンシパルに選んでいただいた時は、講師は全部社外の方だったのですが、「それじゃあ、東証ならではっていうのがないじゃない」っていうのを私が言い出しましてね。本も内部で書かないと意味がないでしょ?
- 佐々木
そうですね。それはその通りですね。
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