ホーム > 佐々木かをり対談 win-win > 第79回 澤田 貴司さん

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澤田 貴司さん
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一度は受けたんだけど
- 澤田
有頂天になってましたね、僕。「やっぱ、俺って格好いいじゃん。俺ってできるじゃん」って。いや本当、だからすごく、やっぱりよかったですね。で、2年目で、柳井さんに「社長をやってくれ」って言われましたから、「分かってんじゃん、柳井さん」みたいな(笑)。
- 佐々木
(笑)だけど、どうしてそれを受けなかったんですか?
- 澤田
その時は受けたの。
- 佐々木
受けたの?
- 澤田
うん。「分かりました」って言って、「ありがとうございます」って言って。その時、僕、瞬間で受けたの。ただ、すごい勢いで業績が上がってきて、株価もすごく上がったの。そしたら、僕が柳井さんのナンバーツーになっちゃったでしょ? 副社長で。で、僕と柳井さんの間にいた人がほぼ全員辞めちゃったの。僕がナンバーツーになってしまうし、そうしたらたまたま業績もすごく上がってきたし、株価もすごく上がったわけ。それで、皆さん引退されたいっていう事で。
「澤田、今、やっぱり社長になるのはまずい」っていう事で、それは流れた。皆、辞めちゃったし、「澤田が辞めさせたっていう事になったらまずい」って言って。それでキャンセル。今思うと柳井さんの親心からだったと思う。
- 佐々木
それは何年ですか?
- 澤田
2年目。
- 佐々木
その後は副社長を続けた?
- 澤田
ずっと4年間やってたんです。その間、柳井さんと、「いつ社長やろうか?」って話もあったんだけど、5年目の時に、柳井さんから「ぼちぼち次の体制をこれから考えていかなきゃいけない」と言われて、「流れてた、長引いていたやつを、お前受けてくれるか?」って言われた時には、「ユニクロでは5年もやらせていただいた」と思って「ごめんなさい」って言った。
- 佐々木
そうか。それが、でも、退社につながっていくんですよね? やっぱり、オファーを蹴ったから。
- 澤田
だってさ、社長を受けないっていう事は、いられないじゃない。「社長を受けない」って言って、のこる選択肢はない。だからやめるしかなかった。
- 佐々木
玉塚さんは、澤田さんが探してきたんですよね?
- 澤田
そう。僕が彼にお願いして、来てもらった。彼とは、もう15年ぐらいの付き合いをしているから、すごくいいやつだから、「お前、経営を即やるんだったら一緒にユニクロでやろうと」って言って、IBMから転職してもらった。
- 佐々木
そうですよね。じゃあ、その「社長にそろそろ」っていうのが5年目になかったら、もしかしたら、もうちょっと長く副社長をやっていたかもしれないですね。
- 澤田
やってたと思うね。正直、やってたと思うよ、僕は。
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