ホーム > 佐々木かをり対談 win-win > 第70回 一色 真司さん

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株式会社代々木学園代表取締役社長、代々木高等学院学院長
一色 真司さん
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ニューヨークで個展を開いたり
- 一色
そうそう、実はこの本の表紙の絵を描いているの、実は10歳なんですよ。
- 佐々木
へえ!
- 一色
この子は、もう、完全に学校で問題児でした。「これ、どうして?」「あれ、どうして?」から始まって、この子はもう、結局、学校に行けなくなって。で、うちのNPOでお預かりして、今、中2か中3ですよ。ニューヨークで個展開いてますよ。電通で仕事とって。
- 佐々木
すごい(笑)。もしかしたらテレビで見たことがあったかも。
- 一色
だから、こういう子は、やっぱり無理なわけですよね。感性がありすぎるとかね。感性がありすぎて、仕事になればいいんですけど、そうでない子たちがやっぱり、潰されちゃう。
LD(学習障害)なんか典型的だと思うんですよ。要は、入力ディバイスが違うだけなわけですよね? 違うディバイスとつなげてあげればガーッと伸びるのに、1個のディバイスしか学校は持っていないから、結局だめになっちゃう。
だから、やっぱり、制度制度って言う前に、「裁量者を育てていく」っていうこと、「見る目を持っていくこと」。本質を分かった人が現場にいなきゃ、やっぱりまずいと思うんですよ。
- 佐々木
一人ひとりの子どもの伸びる芽を見てあげられるのは、理想ですよね。
- 一色
あとは、「町全体で子供を育てる」っていう機能っていうのかな。日本って元々そうだったと思うんですよ。欧米っていうのは、やっぱり、教会主導で日曜日のミサから始まって、そこから生まれたNPO文化なんですよね。
日本の場合は、生活基盤の中にすべてが入っていたんですよね。でも結局、経済だけ欧米化しちゃって、根っこがなくなったのに「ほらNPOだ」ってやってくるから、ギクシャクしてるんですよ。
でも日本人の頭の中には、古きよき日本が、みんなあるんですよ、大人の中に。だから、今風のマッチング、融合させた仕組みづくりというのが、僕、必要だと思うんです。
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