ホーム > 佐々木かをり対談 win-win > 第63回 池上 彰さん

63 |
池上 彰さん
|
|
|
「インフレ」をどうやって子どもに説明しようか
- 佐々木
そうなんです。どんな分野のことでも、意外と基礎的なことは特に書いてないこと多いんです! 私もわからないことだらけなので調べることが多いですが、誰もそういった視点の質問を想像しないのか、全員が知っているのか、説明がどこにもないってことが多いですね。
- 池上
そうですね。だからインフレの原因を見るとね、「デマンド・プル・インフレと、コスト・プッシュ・インフレがある」とか書いてあるんですね。何よそれ、ってなもんですよね。だから自分で考えるしかないんです。
- 佐々木
それ、楽しいプロセスでした?
- 池上
苦しくもあり、楽しくもありですよね。それで、インフレを説明するために、一生懸命考えたんです。世の中を福引にたとえて、模型を作って説明しました。世の中にお金と商品がある。お金と商品を入れて、こうがらがらっと回すと世の中にまわっている商品とお金の量に対応して一つひとつがなると。
たとえば、缶ジュースを5本と百円玉を5個入れる。それから、がらがらって世の中回すと1つの缶ジュースに百円玉が1個ついて、この値段は1個百円になる、だけどね、商品の量が増えないままお金だけ一杯入れたらどうなるだろうって。
さらにあと五百円分いれて、世の中がらがらと回したら一つひとつの缶ジュースに百円が2個ついた。商品が増えないままお金だけ増えると値段が上がっちゃうんだって、わかったようなわかっていないような……。
- 佐々木
それってご自身で考えられたんですか。
- 池上
自分で考えたんです。で、それをやったんですね。
- 佐々木
思いついたときって結構うれしいでしょう。
4/29
|
 |

|
|