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陰山 英男さん
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つまり、僕の教育プランが採用されたんです
- 陰山
ええそうなんですが、実は重要なことが抜けています。というのは、ここで重要だったのは誰が校長になるかということではなかったのです。土堂小学校をどういう風に運営していきますかっていう教育プランを示すことが重要だったのです。つまり校長公募は、教育プランのコンクールだったんですよね。そして、僕のプランが採用された。
つまり、早寝、早起き、朝ごはん、百ます計算というプランが採用になったっていうことなんですよね。そしてそれに賛同する保護者、それから教職員が集まってきて、今の学校ができたんです。そういう特殊な実験学校だったのです。
- 佐々木
チャータースクールみたいですね。
- 陰山
確かに、チャータースクールかもしれませんね。要するに、公立は、お金が要らないんだから、考え方だけ認めれば入れるということですから、私立以上に強烈です。そういう意味では、もう、土堂小学校以外にこのプロジェクトができるところはなかった。
- 佐々木
それで早速、ビフォアのデータを取ることから始められた。
- 陰山
それがね、ビフォアは、ほとんど取る間もなかったんです。あっという間に良くなりましたから。赴任して10日ぐらいたったときかな? 「みんな仲良くなりましょう」って、それまで小さい学校でしたから、その伝統で全校生徒が全員で体育館に集まって給食を食べるという行事があったんです。それをやったときに、子どもに朝御飯について聞いてみたんですよ。そうしたら、朝ごはんを、パンでなくてご飯で食べてる家庭が圧倒的に多かったんです。僕は単純に、「ああ、やっぱり古い町、尾道だなあ」と思って、すごいと思ったんですよ。でも、ひょっとしたらと思って、「君の家はずっと前から朝はご飯だったの?」と聞いてみたら、「ううん、校長先生が来たから変えたんだ」って。ビフォア&アフターどころか、来たらもうアフターだった、みたいなね(笑)。
- 佐々木
それは、校長人気、ということもあってのいい効果ですよね。
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