ホーム > 佐々木かをり対談 win-win > 第53回 細川佳代子さん

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特定非営利活動法人スペシャルオリンピックス日本 理事長
細川佳代子さん
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だまされてちょうだい(笑)
- 佐々木
お話を伺っていると、細川さんご自身の魅力と、ご自身が没頭されている姿に、本当に多くの人がひきつけられるのが見えるようです。ファーストレディーであったこととは無関係ですね。
- 細川
そうです。私、頭の中にファーストレディーっていうことは、まったく消えてしまっているの。あれはほんのちょっと、一時すごくいい体験をさせていただいた、くらいで終わりなの。たまたまなっちゃった、っていう感じ。
- 佐々木
この活動を始められたときには、売名行為じゃないかなどとネガティブな声も聞こえてきたとのことですが、そんな中でもまっすぐに仕事をされ続けて実証された。本当にパッションいっぱいっていう細川さんのこの笑顔で、ご自身がまさに挑戦され続けている姿があり、それが人々を動かし、一番大きくしたんでしょうね。
- 細川
最初はね、みなさん、私の強引さにあきれて、仕方なく始めたんです。長野のJCの人なんてひどいのよ。どっぷりつかっている人たちは、だまされて入った、なんて言ってる(笑)。それでどっぷりつかって、スペシャルオリンピックスから抜けられなくなっているわけ(笑)。
アスリートの笑顔が楽しくてやってるなんて、みなさんかっこいいこと言っているけれど、実を言うとぼくたちは、細川さんに捕まってやってるんだ、なんてね(笑)。いいの、いいの、それでも。最初はどんな理由でもいいの。そのうちだんだん、本当のすばらしさがわかって、やめられなくなって、本物の人が育っていけばいいから、最初はどうでもいい、私もだましてでも入れている、って、みんなに言ってるんです(笑)。
- 佐々木
知らないことを体験するって、そういうことですよね。自分が信じる誰かの言うとおりにしながら、足を踏み入れていく。
- 細川
でしょう? だから、だまされてちょうだい、って。この運動を始めるとき、初めは誰だってやらないわよ。年に一度のお手伝いに来るなら、来るわよ。大会だけなら。みんな集まる。今の日本は、世界大会だって、1万1千人、ボランティアが集まる。本当にみんなよく集まった。すばらしいボランティアが育っている。
でもこれ、毎週やるんです、って言うと、みんな、うーん、そんなのできない。やってくれない。500人に1人。
- 佐々木
確かに。
- 細川
だからゆっくり育てていくのよ。
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