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古荘純一さん
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8歳から10歳が最後のチャンス
- 古荘
やっぱり小さい年齢にさかのぼって、そこから子どもにしっかり取り組んでいくっていうことが必要です。
小学校3年生とか4年生っていうのは、暴れることもないし落ち着いてくるから一番いい時期だ、っていうことなんですけれど、実はその時期に感情が固定するし、大人との信頼を作るっていうことを考えると最後のチャンス、っていうことだと思います。
- 佐々木
10歳くらいですか。
- 古荘
8歳とか10歳とか、ここで子どもの心の問題に対応をはじめるには最後のチャンス。我々の調査で、小学校5年生で、自己評価がぐっと低くなることがわかりました。
子どものうつ病の研究をされていた村田豊久先生は、アメリカとは異なり、この時期に「うつ病の曲がり角」を迎えると話されています。この時期が我が国の子どもの心の曲がり角、転換期なのでしょう。
- 佐々木
最後のチャンス! うちの子もうすぐ11歳になっちゃうから、ラストスパートに入らないと(笑)。
- 古荘
問題のない方は大丈夫ですよ。われわれのところに紹介されて来て、いろいろと介入しても、小学校6年生や中学生では基本的には大人に対しての不信感とかがあると疑心暗鬼になって信頼関係を作るのが非常に大変なんですけれど、小学校3年生くらいまでのお子さんだと信頼関係が簡単に築けるっていうことがあるんですね。
- 佐々木
当然、どの年齢でも可能性はあるし、大人を信じること、誰かを信じることをさせていくというか、私たちが子どもたちに信じてもらえる大人でいることが大切だと思いますが。
- 古荘
そうです、それも重要ですね。それから学校の先生方。学校はタテ社会で、校長先生や教頭先生だとか、主任の先生がいらっしゃって、上の先生に相談していくわけですが、上の先生の言うことに疑問がある、というときには、われわれに聞いていただいても結構ですし、学校外の方にいろいろ意見を聞いてみるということですね。答えは一つではないということで。
われわれはよくコラボレーションというんですけれども、いろいろな職種の人が集まって、それぞれのお子さんに関して、どういうふうに関わったらいいだろうかっていう、カンファレンスをすることが必要です。
12/21
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