ホーム > 佐々木かをり対談 win-win > 第47回 伊藤 隼也さん

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写真家・ジャーナリスト(医学ジャーナリスト協会会員)
伊藤 隼也さん
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ジャーナリズムとビジネスの組み合わせ
- 佐々木
伊藤さんは、ご自分がやりたい企画、大切だと思う企画を立てて動き、それを必ずプロとして報酬がもらえるビジネスに乗せる。ほとんど全部乗っているって、そこが素晴らしいですよね。ジャーナリストの視点とビジネスの視点両方をもっていらっしゃるということ。
- 伊藤
ただ、会社の規模が小さいので、そういう独自のセンスを生かせる、ということですよ。だんだん年をとっていくと皆さんの力を借りなきゃいけないし。実業で、大きなお金を投資して何かをやるなんて能力は僕にはないので、やっぱりいろんな人と知り合って、思いつくことをやりたいなと思うしね。とにかく次々と自分の中でいろんな興味が生まれてくるんです、毎日。
今もそうだし、例えばイー・ウーマンと関われば、またこんなことができるんじゃないかとかね。
- 佐々木
なんかもう、いっぱい頭に浮かびますよね。
- 伊藤
そのいっぱい浮かんだことを、やっぱり人生一回だからなるべく自分で感じて、経験していろんな人と共有したいっていうのが、僕のモチベーション。
- 佐々木
良くわかります。
- 伊藤
たとえば、高齢者の人たちがもっと社会に前向きに参加できる環境を用意すべきだ、なんてことも考えたり。田舎の人って、すごく元気でしょう。それは畑があるかららしい。都市整備も大切だけど、青山のどまんなかに畑を作って、みんなで畑やったらどうかなんて、僕は思ったりするわけです。
そういう極端なチャレンジが、この国って萎縮してて、なかなかやらないじゃないですか。だから僕みたいな門外漢が医療ジャーナリズムにいきなり飛び込んでいって、モノを言う必要があると思ったんです。
- 佐々木
誰にも干渉されない独立系の医療ジャーナリズムだからこそ、多くの人たちの賛同を得るのだと思いますが、そうすると、自分でテーマを決めて取材されるわけですから、まずは、自分で病院を歩き、患者と会う、というところの仕事が多いんですか。
- 伊藤
それだけでもないですね。写真も撮ってるし、社長業もしてます。うちの会社の社員も、生きていかなきゃいけないわけですから。当然、負から学んだビジネスっていうスタイルがたくさんありますよね。僕はもともと写真の世界にいたから、例えば病院のホームページなども作っています。
- 佐々木
そういうこともされるんですね。
- 伊藤
まあ、Webだとかマルチメディアだとか、そういうことに比較的明るいもので。病院は、今まで、自分たちの出したい情報を出してきたわけです。でも患者さんのための、いわゆるユーザーフレンドリーなホームページはどう作ったらいいかというノウハウはない。極論ですが、僕の頭の中にあるわけです。
正しいデータを出して患者さんに喜ばれる病院を作る、患者側が一番よくわかるアンテナを、気がついてみたらいつの間にか自分で身につけていたということです。
- 佐々木
そのほかはどんなお仕事を? 医師や弁護士、研究者とネットワークをされているとのことですが、研究所ですから依頼を受けて研究リポートを書くみたいなこともなさってるんですか。
- 伊藤
ええ、医学的な、例えば医療事件の場合、医学的にその治療が医療水準に合致しているのかどうか、などを検証したり、あとは、医療ドラマの調査や監修なんていうのもやっています。
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