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フリーダイビングトレーナー・アプネアフォトグラファー
菅原真樹さん
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海の中で、自分を知る
- 佐々木
――さっきからの繰り返しかもしれないですけれど、潜ることの意味が私たちとは違う。何か違うものを求めて潜れるのですね。
- 菅原
そうですね。トレーニングをしていくうちに――自分ではトレーニングという言葉もあまり使いたくないのですけれども――海に入ると、自分がどんどん分かってくる部分があるんですね。陸上ではなかなか感じられない感覚が、ものすごくよみがえってきます。
それはなぜかは知らないですけれども、たぶん自分のDNAの中から刺激された信号で呼び起こされるようなものだと思うのですね。たぶん太古の昔、海からやって来た、といういろいろな信号を感じるんでしょう。
- 佐々木
謙虚な気持ちで海に入れていただき、スーッって水の中に入っていくっていうところに、やっぱり何か意味があるんでしょうか。
- 菅原
今私は、70メートルを超す深度を、自分の中でストレスなく上がってこられるようにしたいということで、トレーニングをしているんですね。ギリギリ――たとえば競技だと、タグを取ってくるためにやったり、他人より数センチ、数秒上回ることに喜びを感じたり、人に時間を測られたり、制限されたり、決められたルールで潜るのですが、そういうものではなくて、その潜る前後の生活を含む内容が非常に深いものであればあるほど、私にとってはフリーダイビングの真の意味をなすものなんですね。
- 佐々木
今、70何メートル?
- 菅原
そうですね。76メートルくらいまでは、実際に測っていますね。でもまあ、余裕をもって上に上がりますから、たぶんもう少し行けるんじゃないかなとは思うんですけれど。
でも、すぐに行けっていうふうにはできないですね。やはり1ヶ月前くらいから、食事などもふくめ自分の中でコントロールしながら、体調を整えていく。
7/25
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