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大久保ヨシさん
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カットを極めるために
- 佐々木
トップに上がっていく人には、ある一定の特長があると思うのですが、さっき、まだまだだなと思って国家試験合格後、修業を続けたとおっしゃいましたよね。そして日本で5年間修業して「ある程度一通り学んだな」って言葉も。何をもってして、「一通り」となるんですか?
- 大久保
いやあ、もう自分よりも上手な人がゴロゴロいて。カットでもセットでも、パーマでもカラーでも、秀でた人がいっぱいいたんですよね。自分が1年でできることといえば、シャンプーとパーマと……30点ぐらいの出来なんですよ。
お客さんにも最初から最後まで一人で対応できる状態じゃなくて、完全に一人でできるようになったのが3年ぐらいたってからかな。それが最初のお店までの経過です。そこで海外に行っちゃおうかなと思ったんですけど、自分がそのころ一番うまくなりたいと思っていたのがカットだったんです。
「これからの時代はカット技術が大切だ!」というときに、ロンドンで修業していた人が、ちょうど日本にサロンを出して。そこがちょっと気になって、フラっと面接に行ったら採用になっちゃったんですよねえ。「ちょっと覚えたら外に出ればいいや」と思ってそのお店に入ったんですけど、結局2年ぐらい修業しました。
- 佐々木
ヨシさんが、優れた技術を取得していく背景って、我慢強く勉強するという特性があるからなんでしょうか。
- 大久保
そうですね。それは絶対ある。
- 佐々木
特に今の時代だと、美容師さんになりたい人って山ほどいるじゃないですか。だけど同じ美容院に居続けて修業をしている人って少なくて、どんどん店を変えたりしているように見える。
- 大久保
本当に一部の技術だけで、骨格、根本がわかってない美容師が多いんですよね。そういうところはけっこう見極められたかな。それでやっと6年目に入ったころかな、かなり自信を持って。
- 佐々木
6年で自信もてたら、早いほうじゃないんですか? ほかの人よりスピードが早かったということですよね。
- 大久保
そうですね。やはり練習時間とかすごく長かったですし、あと、休みもないっていう感じでした。店は火曜日が休みだったんですけど、アシスタントとして出張に行けと言われる。「いや」なんて言うことはあり得ないですね。「疲れた」とかも言っちゃいけない。自分の休みが、「おお、3カ月に1日空いた」という感じなんですよ。考えられないよね、今の時代。
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