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松井龍哉さん
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ガラスの中の生まれたばかりの赤ちゃん
- 佐々木
でもMoMAでの出展では、70センチのPINOが、ガラスのケースに入れられてしまったというお話を聞きましたが。
- 松井
そうです。すごくショックでした。そのとき思ったのは、ここは役割が終わったものが陳列されるところだなっていうことです。
ロボットはまだどうなるかわからない存在で、言ってみれば、生まれたばかりの子どもなんですね。でもガラスケースに入れて陳列されてしまうと、生まれたばっかりの子どもを墓場に連れて来てしまったような気がしたんです。
僕が追いかけていた夢っていうのはなんて小さかったと、こういうことではなかったはずだと思いました。
あのときは2001年の1月だったので21世紀になったばかりだったんですね。西暦も変わったことだし、これではいけないと。20世紀の一つの夢は、僕の中でもっと違う目標を定めなければならないと思いました。
ロボットはガラスケースに入れているときが美しいわけではない。多分動いて何かをしているときが美しいのかなと。もちろん役割が終わったときならガラスケースもありですけど。
- 佐々木
MoMAではない次の舞台を明確にされた。
- 松井
最高のプリゼンテーションの舞台を考えようと思って(笑)。
10/18
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