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志村季世恵さん
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誰もが「幸せスイッチ」を持っている
- 佐々木
志村さんのお仕事について、セラピストとか、カウンセリングとかターミナルケアという言葉を使ってしまうんですが、結局、人と人とを通じ合えるようにする、というお仕事なんですよね。それは資格があったとしても、誰もができるというものではないでしょう。
そんな中で、志村さんの存在意義、というのが大きくあるんだと思うのですが、どんなことを意識して取り組んでいらっしゃるんでしょうか?
- 志村
人間って、どんなに苦しくても考え方一つで幸せになっていけるんだと思うんです。よくわたし、「幸せスイッチ」って言っているんですが、そのスイッチが入ればいいと思っているんです。
たとえば、がんの患者さんに「一番大切な人に、最期にどういう言葉を残していきたいの?」と尋ねて、相手がその思いを答えると、「じゃあ、それを伝えることのできるあなたになるには、どうすればいいの?」と、どんどん聞いていくんです。
自分はどういう人になっていたいんだろう、と真の自分と出会うことが必要で、それはいったいどんな自分のことなのかを考えるんです。そこで、こうありたいと思ったときに、自分自身がどういう考え方をすればいいのかを整理していくだけのことなんです。そのお手伝いをするのがこの仕事だと思っています。
苦しんでいる人は、落とし穴に落ちてしまったような感じなんです。そこでわたしも一緒になってその穴の中に落ちるんです。
ただ、わたしは当事者ではないので、その人と一緒の場所には立っているけれど、まったく違う場所から、違う目線で見えてもいるんですよね。だから、当事者の話を横で聞いてその情報をもらいながら、「あっちに太陽が見えるんですけど」「北は向こうみたいですよ」と言える。
当事者には見えていない情報を与えることができて、なおかつ整理していくということが、わたしの仕事なんだと思っています。
- 佐々木
そして、自分で「幸せスイッチ」をパチンと入れるだけで、すぐに幸せになれるんですよね。
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