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株式会社ワークスアプリケーションズ 代表取締役最高経営責任者
牧野正幸さん
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何も教えないで解決させる
- 佐々木
インターンについてなんですけれども、年間3,000人くらい大学生を受け入れる。そうすると応募はどのくらい来るんですか?
- 牧野
まあ3万人とか。
- 佐々木
3万人が応募してくる。で、筆記とかもするんですか?
- 牧野
する。筆記もするし、簡単な面接もするし。
- 佐々木
インターンの期間は?
- 牧野
一ヵ月。
- 佐々木
ということは、一ヵ月集中して3,000人じゃなくて、分散。
- 牧野
年間約4回ぐらいに分けているかな。だから一回7〜800人ずつって感じ。
- 佐々木
その人たちはどういう部署に入るんですか?
- 牧野
会社の中って、絶えずクリティカルな問題が起きているわけではないじゃないですか。だから、彼らを各部署に振り分けちゃうと、ただのアルバイトになっちゃうんですね。だからもう擬似的にクリティカルな状況を作って、全員閉じ込めてやらせているんですね。部署に配置するんじゃなくて。そこにうちの優秀なエンジニアとか営業のトップとかを注ぎ込んで、擬似的にクリティカルな環境を作ってやらせている。
- 佐々木
たとえばどういう?
- 牧野
いわゆる答えのない課題。優秀なトップということは、優秀なリーダーシップを持っていたり、ドキュメント能力もあるだろうし、プロジェクトを生み出す力もある。その人たちにとっても、自社にいる今まで知った顔と頭を突き合わせてるのではなくて、新しいブレーンを持った若者との時間が刺激になる。純粋にこれは教育目的なのね。だから本当の仕事をやるんじゃなくて、課題を作る。
1ヵ月の間、まあ実質20日間のなかで、何も教えないで解決させるっていうのが大きなポイント。今言った優秀な奴らがちゃんと横についてアドバイスしているんだけど、答えとか道筋は一切教えない。で、どちらかと言うと、後半に行けば行くほど、「前半でこれやっとけばよかったね」というのを、チクリとやる。
- 佐々木
「これ、やってないじゃない」とか。
- 牧野
わざと、今さら間に合わないことを言っているのね。アドバイスを適切にやっちゃうと、それを吸収してそこでキャッチアップしてできちゃう奴が増えちゃう。それは僕らが求めているものじゃない。
すぐに人の言うことを聞いてキャッチアップして吸収するというのは僕らが求めている人材じゃない。自分で考えて、自分で生み出して作り出すほうがいい。指導したらそれなりにできるようになる、お勉強できる人はいっぱいいるじゃないですか。
- 佐々木
永遠に指導を待たなきゃいけない。
- 牧野
そう、そう。そういう人っていうのは、教える人がいたらいいけど、そもそも仕事って、教えられないぐらい難しい仕事いっぱいあるし。初めてオレらもやるんだけどってなった時に、やっぱり自分で突破してもらいたいんで。そういう人を見つけるっていうのがインターンの目的なんです。
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