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藤原和博さん
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大体100戦99勝1敗ぐらいじゃないの
- 藤原
別に俺は芝生が大好きで、芝生大魔王をしようというわけじゃないので、もっと別な案で素晴らしいものがあるなら持ってきてくれと。本当は花壇で花畑にする方がいいとか、日時計でもつくったらどうかとかね。でも結局、そういうのが出なかった。
で、翌週の職員会議で対案が出なかったので、原案でいかしてもらって、もし芝生が枯れたとか、そういうことがあれば、やり直せばいいだけの話じゃないですかと。その全責任は校長が取るんだし、さらに芝生のお世話は先生たちじゃなくて、地域の人たちがやるって言っていて、ここに証文もありますし、みたいな進め方ですよね。商店街の会長、1丁目会長、2丁目会長、すべてからハンコをもらってたからね、覚え書きをね。
- 佐々木
それは、事前にご自身が歩かれて説明されたんですか?
- 藤原
もちろん、それぐらいのことはやるよね。だから反対の理由がないでしょ。そういう形で、大体100戦99勝1敗ぐらいじゃないの。要するに対案が出ないんだから。
- 佐々木
1敗は何ですか?
- 藤原
1敗は何か引っ込めたのがあったな。これは無理もないやつ。中庭に犬を飼いたいって言ったの。やっぱり子どもたちのために。これは養護教諭がすぐに来て、「先生、うちの380人の生徒の中に数人、動物アレルギーの子がいるので、ちょっとこれは我慢していただけませんか」って、非常にまともな反対だったんだ。
それで僕は自分の家の犬をたまに連れていったりしようかと。僕の退任間際にうちの犬が子どもを産んだのね。これが、日本に2、300頭しかいない川上犬っていう長野の天然記念物の犬なんだけど、うちで3匹オスの子犬を産んだわけ。でも川上犬というのは天然記念物として管理されているので、森林組合に返さなくちゃいけないんですよ。
僕が勝手に売買できない、取引できないから、それを翌週長野に返しちゃうという直前に、本当に生まれてまだ1カ月ちょっとの子犬を学校の中庭に突然連れていって、それで生徒たち、特に3年生が受験期だったから、3年生を中心に抱いてもいいよという大イベントを、いきなり昼休みにかましたんです。それで、給食中に放送をかけて、サプライズイベントをしたのね。
- 佐々木
喜んだでしょうね。
- 藤原
すごく喜んだ。だから転んでもただでは起きないんだけど。
- 佐々木
一敗も、一敗で終わらせない。 藤原
6/30
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