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藤原和博さん
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5レンジャーがそろう本気の自治体には
- 藤原
杉並区は教育長の方針で、2008年から3年で小中学校67校、全校に地域本部を設置することを決めた。文科省の方針では、1800個所に地域本部を設置する。これは全国の市区町村の数ですからね。市区町村の自治体に1校はモデル校をつくってという形になるでしょうけど、それは僕の今年の仕事がどうなるのかということに絡むんです。たぶん7月以降ぐらいから、首長と教育長が本気で、1校でも校長に本気のところがあって、1人でも本気の教員がいるところ、PTAに理解があるところ、この5レンジャーがそろう本気の自治体には、直接行ってお会いしようかなって思っているわけ。
- 佐々木
直接に行ってというのは例えば?
- 藤原
[よのなか]科の模擬授業をやったり、「地域本部」についてコーディネータの研修をしたり。去年、一昨年も、[よのなか]科の普及には、文科省が5千万円ずつ予算をつけた。2年前にはまず「よのなか科」をマスターしたいティーチャーを全国で200人ぐらい養成したかな。そのうち、20人ぐらいはもう各地で実際に授業を始めてますよ。それから2007年は校長・教頭の研修を2000人ぐらいやった。というのは、その前の年に教員の研修をやったら、ほとんどの教員から「これはすごく有効だ」と反応があったのに、実施率が10%以下だった。
なぜかというアンケートを取ったら、「管理職の理解が得られない」ということだったので、じゃあ、管理職を染めなくてはいけませんねと。 「ネットワーク型の学校経営」と僕は言っているんだけど、要するに「開いた学校経営」をしようと。言ってしまえば、「よのなか科」のような授業を取り入れて、出島をつくって、外の人をどんどん呼んできたり。もしくは、「地域本部」という組織を学校の中につくって、ボランティアをいっぱい入れて、教員を助けましょう、と。 そういう経営ができる
「ネットワーク型の校長」をつくるのに、2007年に2000人ぐらい研修したら、実施率があっという間に3割以上になった。結局みんなが求めていることは広がっていくはずなんですね。 あとはどれぐらいのスピードでやるかということだけ。
14/30
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