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久保純子さん
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初めての番組がブロードキャスターだったので
- 佐々木
今、ブロードキャスターをやっていて、どうですか?
- 久保
あのスタジオには、生放送ならではの特別な緊張感があるので、最初の1年、丸2年、もっとかな。今、4年ですけど、どうしていいか分からなかったですね。
- 佐々木
とてもきちんとしているし、私はものすごく緊張します。今まで一度も、自分らしく、自分の言葉で話せたことがないんです。毎回、ひどく落胆しています。
- 久保
NHKを出て、初めての番組がブロードキャスターだったので、そういった意味では、「こういうものなのかな」と。形が分からなくて、自分の居場所をいつも探していました。
- 佐々木
だからか、初めの頃、あまりお話しにならなかったですね。
- 久保
なかなか慣れなかったんですよね。なおかつ、ニュースから大分離れていたので、それまでの知識がなかったし、変なことを言ってはいけないと思って。今ようやく「3年前の、あの事件があって、今日の事件か」ということが、点が線になっていっている、という感じだと思います。ちょっと慣れてきたかな、と思います。
- 佐々木
私、一般的に、報道のあり方については、いろいろ考えることがあるんです。子どもが関係するニュースはどこまで詳細を伝えるのがいいのか、とか。
- 久保
模倣事件が多発していますものね。昔も、きっとあったんだろうな、というニュースを、あまりにも大々的に長く詳細に、必要以上に伝えているからこそ、また、二次的な犯罪が起きるのかな、という恐ろしさがありますよね。
- 佐々木
例えば、私が小学校のころは「虐待」っていう言葉も知らないし、「自殺」とかいう言葉も知らなかった。でもわが子は、さまざまな出来事を知っている。
- 久保
分かります。事件用語のみならず、例えば「DV」ということもそうですし、「公園デビュー」みたいなこともそうですが、表面化させてしまったばっかりに、そこばかりが過度に取り上げられる危険性があり、それによって苦しめられる人がいたり。今、どのニュースをとってみても、過度に伝えすぎているな、というのはありますね。
- 佐々木
ただ、今の時代に、一つの番組だけが詳細を伝えないということをすると、細かく伝えている番組に視聴者を取られちゃうっていうことがあるんでしょうね。
- 久保
そうですよね。だから、私達視聴者の意識というのも、きっとあるんだと思うんですけどね。
17/23
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