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最近では切れやすい子ども達、切れやすい大人達がいますが、「都会の暮らしの中のゆがみだろうか?」と考えさせられる場面も少なくありません。昨今のさまざまな事件の様相も徐々に欧米化し、都会に限らず、事件のあらましには目を背けたくなるようなことが多々あります。そうした極端な例のみならず、それぞれの家庭という小さなユニットの中でさえ、本人達にも予測のつかない事件が起きているように感じます。もっとも私はそういったことはあくまで見聞きし、そのごく一端に触れることがある程度です。しかし、これからの時代に生き、社会を支えていく世代が育っていくにあたり、また私たち大人達もこれからの暮らしのことを、「どのように感じ、考え、伝えていくべきなのか?」ということを本当に考えなくてはならない時期に来ている気がします。
私は獣医師という仕事をしていることと、幸運にも幼いときから自然と動物に囲まれて育ったことから、理屈にできない自然や動物の力をいやがおうにも感じてきました。動物の好き嫌いは人によって違いがあるものの、人間は自然の法則の中でしか生きていけない存在です。自然の中の1つの存在である伴侶動物と暮らすことは、とても自然な営みであると思います。伴侶動物と共に暮らすことは「あたりまえのこと」であり、特に大変なことではないのでは? もちろん、現代の生活形態がそのあたりまえのことの実現を難しくしている部分はありますが、子どもにとっても、コンピューターゲームよりも暖かく柔らかい血液の通った動物たちと共に暮らす方が、良い影響があるのではないかと考えています。