中国国民は日本のODAなんか知らない(Crystal・海外・パートナー有・40歳)
あえてNOとしたのは、妥当ではなく、遅すぎると思ったからです。
身内が中国に住んでいたこともあって20年以上、行き来しています。中国人の友人や知人は、要人から学生まで大勢います。そこで感じるのは、ODAなんか誰も知らないということです。日本から支援を受けているなんて、十数億の国民は知らない。まして、それを「償い」だの「誠意」だのというのは日本人と、一握りの中国人だけです。
中国が有人ロケットの打ち上げに成功したとき、中国人の友人たちは怒っていました。ロケットなんか打ち上げている場合じゃない、内陸部の貧困層をなんとかしろと。欧米諸国や日本と肩を並べんがためにお金を使うより、自国民の教育に、医療にお金を使えと。有人ロケットの開発にお金を出してくれる国はないから、教育、医療に使うべき金をあて、それらは諸外国からの援助でまかなっていると。それが残念ながら母国なのだと友人は嘆いていました。
今年の初めだったか、タイのタクシン首相が「タイはもう援助を必要としない自立国になった。日本にはODAをほかの恵まれない国のために使ってほしい」というようなスピーチをされたのを覚えています。いまの中国と、タイと、どちらがより自立した国か、考えさせられます。