折り合いをつけていく力を学ぶ場所だから(まけぞう・パートナー有・41歳)
どちらかに投票しなければならないので、あえてYESにしました。
中学校の養護教諭です。不登校の生徒や、いわゆる保健室登校の子どもたちが落ちこぼれか否かはわかりません。ただ、私が接したそのような子どもたちは、そうでない子どもたちと比べて社会に適応する力が未熟で、人間関係をうまくやっていく力や状況の判断、適応力が弱いとは思います。学校や社会のシステムに問題があることは否めませんが、おおかたの子は、その中でなんとか泳いでいくわけです。矛盾や葛藤を抱えながらも、我慢やずるさを身に付けてなんとか折り合いをつけて生きていっているのではないでしょうか?
学校は同年齢の子どもたちを集めた小さな社会だから、本物の社会よりも息苦しいとは思います。でも社会に出たら出たで、もっと厳しい面もたくさんありますよね。評価だって、会社でもあるでしょう? 大人だって同じでしょう?
学校の教職員は、教育だけではない、本来家庭の役割であるはずのしつけや心のケアまで要求されています。その一つ一つが時間がかかるもので、結果もすぐには目に見えません。あっぷあっぷです。個人に目がいっていないといわれても仕方がありません。
この社会で生きていく限り、社会が悪い、システムが悪いと言っても始まらない、と思います。その中で泳いでいくたくましさや我慢強さ、自己表現の方法をうまく身に付けて人と関わっていける、自分なりに楽しい毎日だなと思えるといいなと思います。
数多くではないけれど、不登校や保健室登校の子どもと関わってきて、そう思います。