自分で考え、自分で選び、自分で行動する。意志のある人たちが集う“場"それがイー・ウーマンです。 サイトマップお問い合わせ| english
ewoman検索: 過去のサーベイ検索
HOME CAREER@ NEWS@ MONEY&REGAL BODY@ SOCIETY@ ACTIVE LIFE@ 6ジャンルについて
>>> 旧リーダーズ/メンバーからの移行登録について
イー・ウーマンとは
参加する
円卓会議 働く人の
円卓会議
表参道カレッジ 人から学ぶ、
人と学ぶ

表参道カレッジ
国際女性ビジネス会議 国際女性
ビジネス会議
読む
winwin対談 佐々木かをりの
win-win対談


ホーム > サーベイリポートデータベース

ewomanサーベイリポートデータベース

サーベイ

2004/9/6(月) - 2004/9/10(金)
1日め:テーマの背景 | 2日め | 3日め | 4日め | まとめとリポート
3日め

テーマ『赤毛のアン』を読んだことがありますか?

今日のポイント

『赤毛のアン』の中のスコットランド文化をご存じでしたか?

投票結果 現在の投票結果 y78 n22 これまでの投票結果の推移
凡例
キャスター
松本侑子
松本侑子 作家 翻訳家

今日は移民の国、カナダならではの『赤毛のアン』のおもしろさについて書きます。マシューとマリラはスコットランド系の移民2世です。二人のお母さんがスコットランドから祖国の花スコッチローズをたずさえて渡って……

コメントの全文を読む

これまでに届いているメンバーからの投稿

YES

ずっと手元に置いておく(sedona・千葉・パートナー有・36歳)

多感な時期のバイブル的存在だった「アン」。「アンの娘リラ」まで持ってます。何度も何度も繰り返し読んでアンにも劣らない想像力を働かせては島の暮らしをイメージしていました。きっとまた読みたくなる、多分ずっと手元に置いておく本です。

読書にのめり込むきっかけ(ozyan・京都・パートナー有・33歳)

小学生の時にシリーズ全巻読みました。読書にのめり込むきっかけになった思い出の本です。少女時代〜成長・アンの娘リラまで美しい情景や、成長、恋愛、友情、悲しみ、色んな要素が詰まっていて、夢中になりました。その後、数回読み返しましたが、その都度、新鮮に違った物を感じることができました。ここ10年程ご無沙汰してしまってますが、娘がもう少し大きくなったら与えたい本です。また一緒に読みたいと思います。

年代で惹かれる部分が違った(mikaka・東京・パートナー有・39歳)

日本語ですが、村岡さんの訳で全シリーズもっています。アンシリーズの19世紀末から1910年代、カナダは結構、今の日本と似ているように思えます(独身の中年男女が増えてくる、働かなくても何とか食べていかれる階層がいるなど)。小学生から40代にとどこうという現在まで、時期ごとに読んでいて惹かれるところは違うのですが、ずいぶん助けてもらったシリーズの一つです。英語で読んだら結構、古めかしかったことを覚えていますが、今は多分、辞書を引くのも昔より遅いので楽しめるかどうかわかりません。

大人になって良さを感じた(miria・千葉・パートナー有・36歳)

ずっと読書は好きで「赤毛のアン」は子供の頃に読みました。今、思い出してみると活字で読んだ内容よりも、アニメのほうが強くなっているような気がします。アンがギルバートの言葉に怒って、石版で叩いてしまう場面が印象的です。表面的な女の子らしさよりも、自分に自信を持っているアンの良さが感じられたのは、大人になってからだと思います。8つの物語の魅力を読むと、改めて「赤毛のアン」を読みたくなってきました。アンほどの子どもを持つような年齢になった今、読み返してみたいと思います。

あまり好きではない(マオ・東京・パートナー有・42歳)

赤毛のアンは高校生と社会人になって読みました。友達に奨められたのですが、実はあまり好きではありません。文学としてというかアンの人間性が好きではなくて3冊読んで辞めました。今後も読みたいとは思いません。

舞台を訪ねてみたい(ふろすと・兵庫・パートナー有・42歳)

最近ではないけれど、高校〜大学生の頃に、赤毛のアンシリーズを読んだことがあります。女性としての成長、結婚して子供ができてと、アンもこんな風になるんだな、と想いながら読みました。わたしはやはり第1作の『赤毛のアン』が一番好きです。自然描写が素晴らしく、小説の舞台もいつか訪ねてみたいと思っています。

片時も離さなかった(凛*)

わたしは小学校5年生くらいのときに、一時「赤毛のアン」にすっかりはまってしまって、完全訳のものを、それこそ片時も離さず読みふけていました。結局、何巻目だったか、アンがギルバートと結婚し、新居に移った……くらいのところでやむなく中断してしまい、それ以来、読んでいません。アンの想像に、自分も一緒になって胸を弾ませたり、だんだんと大人へと成長していくアンたちの姿に、ちょっぴり感傷的になっていたり。いつの間にか、新しい親友ができたようなに感じていました。そのころは、「赤毛のアン」のさまざまな魅力を知りえるには幼すぎましたが、時を忘れてのめりこんでいた事こそが、その中の一つの魅力に取り付かれた何よりの証拠でしょう。また、近々アンに会いに行こうと思います。

NO

長編なので興味がわかなかった(タッキー5号・千葉・パートナー無・35歳)

洋書は訳者で異なる場合があり、ハードボイルド系以外はあまり読みません。それに、確か長編だとも思い、手を付けるにはあまり興味がなく、先人の日本の本に手がいきます。それに今の犯罪者はカフカの「異邦人」のような感じで、「赤毛のアン」はちょっと……。

英語でアンを読んでもみたい(donkun・22歳)

映画は見た憶えがあるのに本を読んだという記憶がありません。似たような感じの「アボンリーへの道」のシリーズならいくつか読んだことがあります。ハリポッターからヘミングウェイまで、いろいろ原書で読みましたが、そういえば赤毛のアンはまだでした。昔読んでいても、そうでなくても、日本語とはまた一味違う英語の世界でアンを楽しんでみるのもいいかもしれないですね。

子どもに聞かせてあげたい(wakano)

このHPでたびたび松本侑子さんとともに「アン」を目にしていましたし、新聞広告にもそういった内容がでていたので、奥深いものが隠されているのだろうと想像していましたが、事実そうなのですね。いつか機会があれば読んでみたいと思います。それは自分の子どもが出来た時に読み聞かせせてあげる程度かな。

昨日までのみなさんの投稿を読んで

カナダとスコットランドの歴史を学ぶきっかけにも

今日は移民の国、カナダならではの『赤毛のアン』のおもしろさについて書きます。マシューとマリラはスコットランド系の移民2世です。二人のお母さんがスコットランドから祖国の花スコッチローズをたずさえて渡ってきたと『赤毛のアン』第37章に書いてあるのです。では主人公アンは、スコットランド系でしょうか? モンゴメリは明確には書いてないのですが、多分そうではないかと思われます。何しろアンの生まれ故郷は、第5章に書いてあるようにノヴァスコシア州。プリンスエドワード島州の南に実在する州で、ノヴァスコシアとは「新しいスコットランド」という意味のラテン語です。この州はスコットランド貴族が統治した歴史があり、スコットランド人が多く入植しました。アンのおじいさん、ひいおじいさんも、スコットランドから移民してきたかもしれませんね。

さらに、古典文学を愛するおしゃまなアンは、物語のなかでいろいろな英米詩を引用しているのですが、とくに第5章! アンがほとんど暗記していると並べあげる詩をロンドンの英国図書館で調べたところ、ほとんどがスコットランド文学でした。また学校では、スコットランド女王メアリの悲劇の詩を朗読し、スコットランドの国民的作家サー・ウォルター・スコットの代表作の数々を話しています。またアンは、窓辺のゼラニウムをスコットランド語で「ボニー」と名づけ、さらに続編の『アンの青春』では、スコットランドのお菓子「ショートブレッド」を好み、鶏肉をブレッド・ソース(スコットランド風ホワイトソース)で料理し、スコットランド伝統の妖精についても話しています。

というわけで、『アン』には、新大陸カナダのすがすがしく清新な雰囲気とともに、旧大陸の影響も色濃く漂っているのです。たとえばクリスマス。『赤毛のアン』『アンの青春』『アンの愛情』には、クリスマスに教会で礼拝したり、自宅で七面鳥やクリスマスプディングで祝ったりするシーンがありません。『赤毛のアン』で、マシューがアンにすてきなパフスリーブのドレスを贈りますが、これは、持たざる者に自分のものを惜しみなく分け与えることで二人とも心が満たされる、という「隣人愛(キリスト教の基本理念)」の精神からです。マシュー、マリラ、アンが、長老派教会へ通っていますが、これはもともとスコットランドの国教で、新大陸でもマシューやマリラのようなスコットランド系が信仰したプロテスタントです。この長老派は、元々はクリスマスを認めない教義で、スコットランド議会でクリスマス禁止令を出したのです。

理由は2つあります。1つは、イエスは12月25日に生まれたとされていますが、聖書にその日付はどこにも書いてありません。この日にちは、キリスト教が普及する前のヨーロッパにいたゲルマン人たちの土着の祭日であり、キリスト教を布教するために後でイエスの誕生日に決めたのです。そのため、キリスト教の教義と聖書に厳格な長老派は、クリスマスを異教徒の祭日と定め、祝うことを禁止したのでした。

2つめの理由は、昔のカトリックはクリスマスにワインを飲み、騒わぎ、ごちそうを食べましたが、質実剛健な暮らしを守る長老派は、彼らを信仰心を忘れて堕落した人々と厳しく批判しました。たしかにマリラの暮らしは食事も服も質素で、華美をいましめ、禁酒禁煙の信仰生活をしています。ただし、長老派のクリスクス禁止も時代とともにゆるやかになり、『赤毛のアン』(1908年)が出てから約30年後に発行された後のアン・シリーズでは、初めてツリーが登場します。モンゴメリは長老派教会の牧師の奥さんでしたから、なおさらクリスマスが書きにくかったのかもしれませんね。

わたしはこれまでに、『赤毛のアン』の舞台プリンスエドワード島州キャベンディッシュ、『アンの青春』の舞台となった島内ビデフォード、『アンの愛情』の舞台ノヴァスコシア州、モンゴメリが結婚してから移り住んだオンタリオ州トロント付近など、カナダ各地へ行きましたが、『アン』翻訳のためにスコットランドもたびたび取材に行きました。マシューが愛した母の祖国のバラ、スコッチローズも探し、花の写真を撮っていると、なぜかジーンとして涙が出ました。

移民の国カナダの人々に、それぞれの祖国の文化が豊かに継承されていることをあらためて思い、胸が熱くなったのです。そして翻訳のおかげで、カナダとスコットランドの歴史を学ぶ機会を与えていただき本当に良かったと思っています。

さて、今日の問いかけ文は、「『赤毛のアン』のなかのスコットランド文化をご存じでしたか?」です。明日もどうぞよろしくお願い申しあげます。

 

松本侑子

松本侑子

作家 翻訳家

e-shop
メロンリペア メロンリペア
15万箱 突破!
抗酸化サプリメント
アクションプランナー アクション
プランナー

時間が見える大人気の手帳
ビジネス
イー・ウーマンに依頼する イー・ウーマンに
依頼する

イー・ウーマン調査 働く女性の調査
マーケティング&ブランドコミュニケーション マーケティング
ブランディング
コンサルティング

講演・研修のご依頼 講演・研修のご依頼
メディア掲載一覧 メディア掲載一覧
取材のご依頼 取材のご依頼
リンク
ワーキングウーマンの意識調査 asahi.com
私のミカタ
佐々木かをりのブログ 佐々木かをりの
ブログ

kaorisasaki twitter 佐々木かをりの
Twitter

 ©2000-2009 ewoman,Inc. 個人情報について利用規約各種お問い合わせ・お申し込み会社概要| english