昨日、海外のお祭りやイベントの取り入れ方についてのご意見を投げかけたところ、皆様からさまざまな投稿が集まりました。 『取り入れ方に疑問」という(東京都のpearl513さん)のご意見は頷けます。 そのお祭りの意味合いや風習を知ろうともせずに騒ぐだけ、と言うのはちょっと考えものですね。ハロウィーンを単なる仮装パーティーのイベントと思っている人も少なくないようです。
また、『日本で海外のお祭りを新たに習慣化するのは、営業戦略の一環としか捉えられない』という意見、同じような意見が一日めにも出ていました。 クリスマス、バレンタインの次はハロウィーン、それからサンクスギビングにサン・ジョルディーなど、さまざまな国のいろいろなお祭りが日本で催されているこの頃です。 きっと生花業界は花がとりあげられそうなお祭りを、書店など出版業界は本がとりあげられるイベントをと言ったように、各業界が営業戦略で海外のお祭りを日本に持ってこようと、試行錯誤しているのでしょうね。
その営業戦略には絶対乗らないぞ、という姿勢も大切ですが、(兵庫県のkimirieさん)のように上手く利用して交友のきっかけにという捉え方も良いのではないでしょうか。 (北カリフォルニアのsfyokoさん)のように自然といろいろな国のお祭りに触れられる環境にお住まいの方はとても羨ましく思います。 本来お祭りは季節を認識し、生活をより豊かにするためのもの。海外のお祭りもそのような気持ちを持って接したいですね。
では、私たち母国のお祭りはいかがでしょうか。お祭りの意味合いを理解しているのかどうか、行事を大切に受け継いでいるのかどうか、これを機に考えてみてはいかがでしょう。 例えば(福岡県のぺりさん)の投稿にあったお月見はどうでしょう。これはもともと中国の宮廷行事であったものが奈良〜平安時代に日本に伝わったと言われます。お月見にすすきやお団子を御供えするのは知っていても、お月見は日本においては2回で一つの行事と言うことを知らない方もいらっしゃるのではないでしょうか。 お月見は旧暦の8月15日と9月13日と二夜にわたって完結します。どちらか片方だけ見ることは片見月といって縁起が良くないそうです。 私は幼少の頃、祖父母や曾祖父母と一緒に暮らしていたのですが、「女の子は片見月をすると元気な赤ちゃんが産めなくなる」とよくたしなめられました。 何か特別な根拠があるとは思えないのですが、このようなお祭りにまつわる言い伝えは、地方ごとあるいは家庭ごとに独自のモノがあるのではないでしょうか。
海外のお祭りについてディスカッションすると同時に日本のお祭りについても考えていきたいと思います。皆様の周りにあるお祭りに関するお話、ぜひご紹介ください。
池田祐巳 陶磁器デザイナー |
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