イー・ウーマン丹下　一さん紹介されなくても、知らない人と話せますか？

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会議番号:2480

紹介されなくても、知らない人と話せますか？

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【開催期間】
2008年06月23日より
2008年06月27日まで

円卓会議とは

このテーマの議長

丹下　一　俳優・演出

まず今回の問いに対して、「yes」であろうと「no」であろうと同等の回答であることを確認したいと思います�……

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3日目までに届いている投稿から...

ママ友との会話 (ＩＰウーマン・39歳)

とにかく見た目だけでも親同士が仲良くしていないと子どもが何かあった時に困る、と思い、ママ友とは知っていても知らなくても努めてにこやかに話すようにしています。ママ友との会話は当たり障りがなく、ほとんど中身はないですが、楽しそうに、上手い具合に相づちを打って話す必要があります。苦痛だ、と親にこぼしたところ、子どもが義務教育を終えるまではやらなければダメだ、と諭されました。これから10年続くのか、と思うと気が重いですが、これも修行の一つと割り切って頑張ります。

世界が広がる楽しみがある (rabbitfoot・大阪・パートナー有・47歳)

小4の始業式の日に、クラス替えで初めていっしょのクラスになって隣に並んだ女の子に、自分から話しかけたシーンを、40年経った今も覚えています。それくらい、消極的な性格だった私にとっては、人生が180度変わったと思うほどのスゴイ出来事だったのです。今では、知らない人に自分から話しかけることに、そんなに抵抗はありませんし、話しかけてみると、その方の「世界」（というのは大げさかもしれませんが）が垣間見られて、自分の世界も広がるような気がして、楽しいと感じています。

	凄く勇気がいりますが…… (ギエム・東京・パートナー無・50歳)
かなり努力して声をかけます。誰にも声をかけられずに落ち込みながらその場を去る帰りのことを考えて、勇気を振り絞って声をかけるようにしています。でも自然にそれができているような、明るい話の輪をみるといつも羨ましく感じています。

勇気が要った記憶 (ポーチュラカ・福島・パートナー無・40歳)

私は母の介護をする日々なので、知らない人とコミュニケーションを取る機会が少ないです。しかたなく知らない人に話しかけるというと、道を尋ねるときでしょうか。昔両国で劇場を探していて、道に迷いました。。せっぱつまっていたので、ふだんならとても話しかけるとは思えないお相撲さんに道を尋ねましたが、とても勇気が要ったと記憶しています。

今、努力中です！ (kimirie・兵庫・パートナー無・37歳)

私は一人遊びが平気だったからか、小さい頃自分から話しかけることが出来ず、仲のいい友だちも殆どいませんでした。最近は、パーティー等に参加させていただく機会も増え、一人だったり、知人と出会えなかったりすれば、うわっ、どうしよっ！　と思うことがよくあります。だから、名刺交換のお願いだったり、そのパーティーに参加した切っ掛け等を話題にしたり、自分から話しかけられるように、頑張っています。まだまだですが、いつも待っているだけよりは、マシになっているような気がします。

意識がどこに向いているか？ (kazenoyouni・長崎・パートナー有・45歳)

知らない人は私のことも知らないので（当たり前ですが）緊張します。共通の話題って何だろうとか、話しかけてそっけない対応をされたらいやだなとか、できれば第一印象をいいものにしたいなとか考えこんで、心臓どきどきの状態です。自分に自信がないときにその傾向が強まります。本当は、自然体でゆったりしているのが理想なのですが、上手くいかないですね。肩の力を抜いて自分より相手に意識を向けるといいのかもしれません。相手のことに興味をもつことが大切なのかも……　と思います。

4日目の円卓会議の議論は...

「無理をして人に話しかける必要はない」

まず今回の問いに対して、「yes」であろうと「no」であろうと同等の回答であることを確認したいと思います。知らない人にどんどん話しかける人もそうでない人も、どちらがより「素敵」ということはありません。問題はその中身です。

ＩＰウーマンさん「修行の一つ」、ギエムさん「勇気を振り絞って」、kazenoyouniさん「心臓どきどき状態」、よくわかります。無理をして人に話しかける必要はない、と強く思います。
「話し方教室」というのがありますが、僕は日本には「話しかけ方教室」があってもいいんじゃないかと思うことがあります。また、外国でパーティーに参加しているとき「外人」だからかもしれませんが、よく声をかけていただきます。その「自然さ」にあこがれます。

12年前の1996年、ポーランドの地方都市ルブリン駅の窓口で、ポーランド語がわからなくてまごついている僕のためにたくさんの人が集まって話しかけてくれました。ただし全員が日本語はもちろん英語もＮＧ。「ドイツ語はわかる？」「ロシア語は？」「チェコ語は？」最後に「エストニア語は？」。
その気持ちがとても嬉しかったです。もしこれが今の新宿駅でまごついているお年寄りだったら話しかけられた方の対応もずいぶんと違うかもしれません。だから僕は都会で人に話しかけることをためらってしまうことがあります。

そして日本にはまだ「察してください」文化があります。これは美しい時もあるのですが時として「言わなくてもわかるでしょ」というその延長線上ある「世間が」とか「男／女というものは」などという一見わかりやすいことばの背景に「私」を隠していることがあります。
「世間」が許さないのではなく「自分」が許さないだけ。「男」がそうなのではなく「自分」がそうであることを別のことばに隠していることがあります。

ポーチュラカさんが勇気を出してお相撲さんに声をかけた話、いいですね。Kimirieさんの「待ってるよりはマシ」、そうなんですよね。そしてrabbitfootさん、素敵な体験をシェアしてくださってありがとうございます。
今は以前よりも少しだけ気持ちをことばにすることが必要な時代かもしれません。もちろん「ことば」はただの道具ですから、それを支えるエネルギーが大切。

そして、あなたは誰かに声をかけてみたくなったこと、ありませんか？

丹下　一
俳優・演出


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