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池上彰の『解決! ニュースのギモン』
〜イー・ウーマンリーダーズの「?」に答えます〜
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第23回(4) 2006/04/18
「ウラン濃縮」とはどうやるのか
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<3ページ目からの続き>
 
残ったウラン238が「劣化ウラン」だ

 ウラン235を取り出した後に残ったウラン238。これが冷えて固まったものが、「劣化ウラン」です。この名前、聞いたことがありませんか? そう、アメリカ軍が、戦車の砲弾やヘリコプターの対戦車砲弾に使っているものです。

 劣化ウランという名前がついていますが、品質の悪いウランという意味ではなく、使えるウラン235を取り出した残りの“使えないもの”という意味なのです。

 このウラン238、最初は単なる「廃棄物」だったのですが、米軍は、この劣化ウランの質量に注目しました。比重が大変に大きいので、砲弾に使うことにしたのです。

 対戦車砲弾というのは、火薬が詰まったものではありません。劣化ウランを固めただけのものなのです。この堅くて重い劣化ウラン弾が高速で撃ち出され、敵の戦車に当たると、その衝突のエネルギーで、劣化ウラン弾は高温を出して燃え上がります。この高温とスピードで、劣化ウラン弾は戦車の装甲を破って戦車内に飛び込み、高温で燃えて戦車の中の兵士を焼きつくしてしまいます。

 戦車を爆発させるものではなく、戦車の中の乗員を焼死させる兵器なのです。

 この劣化ウラン弾は、「核分裂するウラン235を取り出した残りだから、放射能汚染の心配はない」というのが、当初の米軍の説明でした。

 ところが実際には、微量の放射能が含まれ、高温で燃えがった際、周囲を放射能で汚染してしまうことがわかったのです。

 旧ユーゴスラビアやイラクで、この劣化ウラン弾による放射能汚染が問題になっています。イラクでは、この放射能汚染が原因と見られる白血病の児童が多いことが報告されています。

 ちなみに、日本の自衛隊は、劣化ウラン弾の代わりに、タングテン弾を使っています。放射能汚染の心配はありませんが、「廃棄物」利用の劣化ウラン弾とは異なり、大変に高価です。

兵器に転用可能なのが原子力だ

 原子力発電所用のウラン燃料でも、さらに濃度を高くすると、原子爆弾の材料になる。濃度を高くした残りの「廃棄物」は、戦車の砲弾になる。

 原子力は、さまざまなレベルで兵器に転用することができるものだということが、おわかりいただけると思います。
 
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池上彰(いけがみあきら)プロフィール
松本市出身。1950年生まれ。
慶応義塾大学卒業後、1973年NHK入局。報道記者として、松江放送局、呉通信部を経て東京の報道局社会部へ。警視庁、気象庁、文部省、宮内庁などを担当。1994年より2005年3月までNHK「週刊こどもニュース」でお父さん役を務める。2005年3月にNHKを退社し、現在はフリージャーナリストとして活躍。
著書に『そうだったのか!アメリカ』『そうだったのか! 現代史』『相手に伝わる話し方』『池上彰の情報力』など多数。

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