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池上彰の『解決! ニュースのギモン』
〜イー・ウーマンリーダーズの「?」に答えます〜
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第23回(2) 2006/04/18
「ウラン濃縮」とはどうやるのか
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ウラン235は高濃度になると核分裂する

 ここでちょっと、おさらいを。あらゆる物質は原子からできていますよね。その原子は、原子核と、その周囲を回っている電子から成り立っています。原子核の大きさは、直径が1兆分の1センチ。この原子核は、さらに陽子と中性子から成り立っています。

 陽子はプラスの電気を持ち、電子はマイナスの電気を持ちます。それ以外にプラスでもマイナスでもないのものが存在し、中性子と名づけられました。

 この原子核に、よそから中性子が飛び込んでくると、原子核が分裂しやすいものがあります。そのひとつが、ウラン235です。235とか238とかいうのは、原子核を構成している陽子と中性子の数の合計のことです。

 ウラン235もウラン238も、ウランに変わりはないのですが、ウラン238のほうが、235よりも中性子の数が3個多いのです。

 ウラン235の原子核に、外から別の中性子が飛び込んでくると、原子核は分裂し、分裂した原子核から、さらに中性子が外へ飛び出していきます。その中性子が、近くにある別の原子核に衝突すれば、その原子核がまた分裂し……ということになります。核分裂が連鎖反応を起こすのです。

 この核分裂が一気に起きるのが核爆発。つまり原爆(原子爆弾)です。莫大なエネルギーが発生します。

 これに対して、核分裂のスピードをコントロールしながら、ゆっくりと分裂させるのが、原子力発電です。エネルギーを少しずつ発生させます。

 原子核が分裂して発生した中性子が、近くの別の原子核にぶつかることで核分裂は連鎖反応を起こすわけですから、分裂しやすい原子核が密集している方が核分裂は起こりやすくなります。そこで、分裂しやすいウラン235の原子核を密集させます。これが「ウラン濃縮」です。

 ただし、分裂しやすいウランを大量に密集させると、中性子が飛び回って、勝手に核分裂が連鎖反応的に始まります。この状態を「臨界」といいます。ウランの濃度が低ければ、核分裂が起きても核爆発まではいきませんが、放射線を大量に出します。

 この臨界で事故が発生したことがあります。1999年9月のこと。茨城県東海村のウラン燃料製造工場で「臨界事故」が起き、現場の作業員や地元住民が被曝してしまいました。ウラン235が大量に集まると臨界状態になるので、作業工程は、ウラン235が1か所に集まらないようになっていたのですが、作業員が作業を一気に進めてしまおうと考え、ウランを1か所に集めたため、臨界状態となり、核分裂が連鎖反応的に起きてしまったのです。

 東海村の工場にあったウランは、それほど高濃度ではなかったので、核爆発はしませんでしたが、高濃度のウラン235を50キロほど密集させると、自然に核爆発を起こしてしまうのです。

 そこで、50キロのウランを別々に保管しておいて、一気に集めれば、核爆発が起こるはずですよね。これが、広島に落とされた原子爆弾の原理でした。

 広島に落とされた原子爆弾では、80%程度に濃縮されたウラン64キロが使われました。このウランを2つに分け、片方のウランを、ダイナマイトの爆発でもう一方のウランにぶつけたのです。これで一気に臨界量のウランが集まり、核爆発が起きました。

 ちなみに、長崎に落とされた原爆は、プルトニウム型。こちらは小分けしたプルトニウムを中心にいっぺんに集めることで核爆発を起こしました。
 では、ウラン235をどう濃縮させるのか。それは……
 
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池上彰(いけがみあきら)プロフィール
松本市出身。1950年生まれ。
慶応義塾大学卒業後、1973年NHK入局。報道記者として、松江放送局、呉通信部を経て東京の報道局社会部へ。警視庁、気象庁、文部省、宮内庁などを担当。1994年より2005年3月までNHK「週刊こどもニュース」でお父さん役を務める。2005年3月にNHKを退社し、現在はフリージャーナリストとして活躍。
著書に『そうだったのか!アメリカ』『そうだったのか! 現代史』『相手に伝わる話し方』『池上彰の情報力』など多数。

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