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私の視点

「日本よ、大義を語れ」

藤田正美(ふじた・まさよし)
『ニューズウィーク日本版』編集主幹

2004年1月10日

イラクへの自衛隊の先遣隊派遣について連立与党である公明党が同意し、とりあえず現地での受け入れ準備のために、陸上自衛隊が送られることになりました。先遣隊の調査結果を検討した上で、いよいよ2月下旬から3月には本隊が送られることになるようです。石破防衛庁長官は、しきりに「危険なところは他国に任せておいて、石油だけくださいというような国になりたくない」と言っています。

エネルギーのための自衛隊派遣?

つまり自衛隊はエネルギーのためにイラクへ送られるわけなのですが、この論理はどうも釈然としません。

まず第一に、自衛隊員やその家族は、油のために命をかけるということで納得できるのでしょうか。エネルギーはもちろん国の存続にとって重要ですが、国際的に緊張しているわけでもなく、中東の油が手に入らなければ日本は死ぬという状況ではないと思います。

第二に、エネルギーの安全保障という観点から言うと、そんなに油が大事なら中東原油への依存度を下げるべきであるのに、今の中東依存度はほとんど90%に近く、湾岸戦争のころよりむしろ高くなっています。これではエネルギー安全保障に真剣に取り組んできたとはいえません。悪い言い方をすれば、政府の無策を自衛隊員が尻ぬぐいするような形で、ちょっとおかしいんじゃないでしょうか。

第三に、エネルギーのために自衛隊を派遣するという議論は、第二次大戦に踏み込んでいった経緯とあまり変わらず、少し危なっかしいとも思います。中東からの原油輸送ルートがもし危機に瀕したら、海上自衛隊はいわゆる「シーレーン防衛」のために遠くインド洋まで警戒任務に就くのでしょうか。そんなところまで出掛けていけば、補給基地も当然必要になります。こうなってきたら日本の拡大主義という批判は必ず出てくるでしょう。

「大義」と「国益」

自衛隊を派遣しないほうがいいと主張するつもりはありません。ただ自衛隊を派遣する国としての大義という問題を、もう少し真剣に議論したほうがいいと思うのです。石油というのは大義ではありません。もっと具体的な国としての利益、つまり国益でしょう。大義というのは、日本がやることを国際社会というか他国に対して説明し、場合によっては説得できる理由だと思うのです。

大義と国益の違い、これを与党の政治家はわかっていないのではないでしょうか。民主党のように、国連のお墨付きがあればそれが大義であるというのも、どうも単純すぎる議論だと思います。なぜなら、国連は別に世界各国の上に君臨する国際政府ではなく、各国の外交的駆け引きの場であるからです。国という枠を超えているようで、現実にはまさに諸国の寄せ集めであり、時にはエゴむき出しになってしまうこともあります。本当は国境を越えて人類が自らの将来を話し合い、決めていくような国際議会になってほしいとも思いますが、そうなるにはまだまだ障碍(しょうがい)が多いというのが事実です。

日本に求められる戦略、そして戦術

現在の国際社会の大義は、原則はやはり「テロとの戦い」だと思います。ただテロとどのように戦うのか、日本は日本なりに何らかの戦略、戦術が必要です。その戦略がないから、いかにもアメリカ追随という形になってしまうのでしょう。つまり戦略はアメリカさん任せということです。これでは大義なんていう議論はそもそも出ようがありません。これは政治家だけでなく、マスコミも同罪だと思います。新年早々ですから、ここは元気に提言したいと思います。「少年よ、大志を抱け」にちなんで、「日本よ、大義を語れ」というのはどうでしょうか。

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