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焦るブッシュ、健全化する社会(2004年3月6日)
何事もバランス
「両論あってこそ健全」。まさに、胸に染み入るお言葉でした。この言葉は、米国の大統領選やイラク戦争など、海の向こう側だけのお話ではなく、われわれ日本人の足元にも転がるテーマです。年金法案にしろ、道路行政にしろ、とかく日本ではゴリ押しや、時としてパワーゲームに押されて、「両論」が客観的に、健全に伝えられていないと感じることも。何事もバランス。頭で理解していることと、実行できることは、大きく違いますよね。(優香理)
一部の層に恩恵を与えるものであってはならない
アメリカに住んでいますので、大統領選は目下最大の関心事です。イラク戦争が勃発してからのアメリカは反戦を訴える人間は中立の立場であるべきメディアからも非難を浴び、攻撃を受け、アメリカの政策に不利な内外の情報はほとんど入ってこない、そんな社会に成り下がっていくようでした。ヨーロッパに出張に行くたびにアメリカバッシングのすごさに驚愕するといった状況が続きました。
最近民主党候補の選出に当たって、一般アメリカ人もだんだん目を覚ましてきたように思います。アメリカの自浄作用(これがこの国のいいところなのですが)がジワジワと働いてきているのを実感します。
慌てたブッシュは潤沢な選挙資金を駆使してテレビCMを作りましたが、その内容が911テロの悲劇を利用するようなお粗末なもので、さすがのブッシュ支持者も困惑の色を隠せない様子。わたしはブッシュの経済政策で恩恵を受けた層に属しますが、わたしもソロス氏と同じく「政治とは一部の層に恩恵を与えるものであってはならない」と考えるため、今回はどうしても民主党を支持することになりそうです。(Petite)
アメリカとの付き合い方をどうシフトしていくのか?
アメリカ大統領選、今回は興味を持って見守っています。アメリカの選挙制度にはあまり詳しくないのですが、州を勝ち取れば、その州の人口数の票が入るため、大きな州の獲得には敏感だとか。ケリー氏は黒人層の支持があるから南部では有利とか、ブッシュ氏がヒスパニック系の支持を得ようとしているとか……新聞の記事で見ました。ブッシュ氏の武力行使する愛国主義(アメリカが世界の英雄で、われらが王様だ、みたいなムード)は、そういう意味では白人受けするものではないかと思います。
わたしは中学・高校時代にアメリカで生活した経験がありますが、まだまだ人種差別がたくさん残っています。人種に関係なく、アメリカ国民として支持したくなるような政策が打ち出され、それが議論の的になるような、そんな時代はまだ少し先なのかもしれないな、と感じています。
また、ブッシュ氏と方向性が異なるケリー氏がもし当選でもしたら、日本政府はアメリカとの付き合い方をどうシフトしていくのでしょうか。そんなところにも興味があります。(rekorin)
ニュートラルな方向に戻ってきた
藤田さんがおっしゃるとおり、大統領選がおもしろくなってきましたね。一時期かなり顕著だった、ネオコンを中心とした右傾化も、今ではだいぶニュートラルな方向に戻ってきました。
そして、イラク派兵での犠牲者が増え、えん戦気分が高まると「まさか」が現実になるかもしれません。とくにブッシュの兵役忌避疑惑に関しては、ベトナム戦争の英雄であるケリーは徹底して突いてくるでしょうね。「自分は過去に兵役を逃れていたのに、現在は大義のない戦争に若者を送り込み、死に至らせている」みたいに。個人的にはブッシュではなくケリーを押しますね。(いまいくん)