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第8回 西本智実さん
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指揮者になるきっかけはバレエ |
西本 |
わたしは、指揮者の仕事に興味がものすごくあったんです。原点はバレエなんでしょうけど。バレエで言うなら、踊るよりも振付師のほうに興味があった。踊っているこのときに、ここに音楽を入れたら……とか思っていました。 |
進藤 |
そして、決心されたんですね。
バレリーナはバレエ音楽にしか関われないけれど、指揮者だとバレエもオペラも交響楽もできる。可能性の幅が広いですよね。 |
西本 |
今後はバレエでも指揮を振っていきたいと思っています。 |
進藤 |
指揮者になりたいと思われた幼少時代を経て、大阪音楽大学に進学されて。意外だったんですが…作曲科なんですね。 |
西本 |
バレエの振付師だって、振り付けの方法だけわかっていればいいわけじゃありません。踊れなくちゃいけない。だから、わたしはまず、音楽の中で「なんでこの楽器じゃなきゃだめなんろう」っていうところから勉強しようと思ったんです。だからまず、作曲の勉強をしました。 |
進藤 |
そして、卒業後ロシアに渡られた。とても大変な留学生活だったとうかがいました。 |
西本 |
レッスンのレベルがものすごく高かったこと。金銭的に切り詰めて、切り詰めて生活をしていたので、それもきつかったです。 |
進藤 |
2年間、ですか。 |
西本 |
最初の1年間はロシアでずっと生活をしていました。2年目からは、ロシアと日本を3カ月くらいのスパンで行ったり、来たりしていました。 |
進藤 |
憧れの土地とはいえ慣れるまでいろいろあったでしょうね。 |
西本 |
毎日、泣いてばかりいました。1日の終わりにカレンダーに「×」印をつけていくのが1番の大きな喜びでした。「あぁ、今日も一日終わったぞ」って。 |
進藤 |
カウントダウン……。 |
西本 |
この日には日本に帰ろう、帰るぞって。 |
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