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第5回 '30を考える
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会社で学べるだけのことを学ぶ |
史 |
まずは今の会社で、学べるだけのことを学ぶ。学ぶことがもうなくなったと思ったら、「もう用はないわ」っていう感じでいいと思うんです。私は最初に入った会社がイヤでイヤでしょうがなくて、「私はこんなことをするために入ったんじゃない」という思いがあった。だけど、イヤだと思っているときに辞めるのはやめようと思ったんです。「ここにいてやってもいいかな」くらいのときに、辞めようと思って。勢いだけで辞めちゃうと、結局、どこに行っても同じことになるかなっていうのがあって、それを避けたかったんですね。「あたしはここまでやった、やり遂げたわ」って思えたときは達成感があって、「このまま会社にいてもいいかな」って居心地もよくなるんですよ。そのときに「私、辞めます」って言って、前の会社を辞めたんですね。 |
進藤 |
そうすると、後悔はありませんでしたか。 |
史 |
ないですね。その後派遣社員を何年かしていたんですけど、その時は「一番初めに首を切られるのは私だ」って。私がどれだけ仕事ができて使える人間でも、その危機感を持ちつつ、自分が吸収できることは吸収しようと。パソコンを使う仕事に就きたくて、その時派遣で働いていたところから「社員にならないか」と言われて、いるのが今の会社なんです。当時は、この世知辛い世の中で「社員になれ」って言ってくれるんだから、いい会社だなと思って。しかも男性と変わらずに営業をさせてくれる。とにかく、自分の得るものは得て、やることはすべてやったと思ったら、違うところに行くかなと。起業するほど度胸もないから。 |
進藤 |
misaeさんは、独立して会社を作りたいということでしたが、それに向けて現在準備していらっしゃること、もしくは心がけてらっしゃることというと?
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misae |
私は、不安をどう払拭するのかが最大のテーマです。自分が経営者としてやっていける自信がまだない(笑)。それで、身近なところで経営の模擬試験をやれる場が欲しいなと思って、社内で新規事業の部署へ行きたい、そこの責任者にしてください、そう言いました。実際それが認められたのもひとつの収穫です。そして、あとは起業したい女性のネットワークを作ろうかと思っていて……。ネーミングとかロゴなどを決めて、あとは会員募集にいこうかなと思っています。組織のトップにたってマネージメントすることと、組織を作って利益を出していくという経験をリスクのないところでやりたいなと思っているんです。自分の中での最近の変化は、その二つくらいですね。
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進藤 |
行動を起こす前の、いわばシミュレーションですね。 |
misae |
そうですね。リスクが少ないところで模擬体験をしていって、そういう小さな成功経験を一つひとつ段階を経て重ねていく。それで、なるべく早く起業というところまでいけるように、スピードを上げてやっていこうかなと(笑)。 |
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