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第4回 カオリ・ナラ・ターナーさん
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言葉のハンディは人を孤独にさせる |
進藤 |
ニューヨーク暮らしで感じたんですが、言葉がハンディになるって、思った以上に人を孤独にさせますね。 |
カオリ |
でしょうね。表現しても、本当の意味は届かないし。 |
進藤 |
自分にとっての一番の表現手段をもぎとられるような……。 |
カオリ |
結婚してから、私も一時期ノイローゼのようになったことがありましたね。もう英語を聞くのがイヤでイヤでしようがなかった。 |
進藤 |
うまく伝わらないからですか?
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カオリ |
というより、家のなかにいてつまらなかったから。その後、また踊りの世界に戻って、チンプンカンプンな英語話すようになって。それが逆にウケたんですよ。 |
進藤 |
チンプンカンプンな英語話すには、ある程度覚悟が必要ですよね。 |
カオリ |
あまり構えちゃいけないと思わない? “Nobody perfect”だし。アメリカ合衆国なんて、世界中から人が来てるんだから、きちんと英語しゃべる人なんかあんまりいないと思うんですよ。イギリスじゃあるまいしね。ジャパンなまりでいいんですよ。 |
進藤 |
それにしても、ノイローゼ状態からそこまでになるというのは、大転換ですね。 |
カオリ |
英語ができないことによって大事にされることもあったし。ヘタな英語だからこそ、気の毒がって助けなきゃ、と思ってくれたのかもしれない。トイレまでついてきてくれたり。 |
進藤 |
へぇーっ。それはきっと、ターナーさんと同じ英語のレベルの人がいても、そこまでしてくれたか。きっとターナーさんだからなんでしょうね。お人柄が周囲をそうさせたのでは。 |
カオリ |
もう失敗ばかりするから。それでまわりがほっとけなくなっちゃったのかな(笑)。 |
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