
得たものは安定性、英語力、根性(らいおん・東京・パートナー有・36歳)
私は4年前、米国にてMBAを取得しました。年収的に投資回収できているか、というと今のところ少しマイナスかな、と思っています。というのも、もともと外資系の会社で働いていたし、留学したのも年収アップが目的ではなかったからです。私個人がよかったと思っているのは、主に次の3点です。(1) 就職市場での安定性(もちろん、いまどきMBAだけで引く手あまたなんてことはありません。ただし、現在の私の仕事をしていくうえでは経営学を学んでいるということは大きなプラスです。) (2) 英語力(私は、確かに学校の英語は得意でしたが、話したり聞いたり書いたりは留学時に飛躍的に向上しました。) (3) 根性(留学の1年目は落第するかもと思われるほど、しんどかったので、そのことを思えば、今仕事でどんなに大変でもどうってことないや、と思える。日本の学校では優等生だったので、初めてそうではない立場におかれて人間的にも成長したかも。)いずれ、MBA留学をゴールと考える人にとっては、意味がないのでは、と思います。
何を学び、何に活かしたいか(Lunetta・東京・パートナー無・29歳)
現在国内のMBAに通学中です。費用や仕事や語学力等を考え、国内通学に決めましたが、全ての面でクリアされていれば留学したかもしれません。とはいえ、MBA留学は当然のことながら万能ではなく、何を学び、それを何に活かしたいかが最も重要なことだと思います。ナレッジ習得ということだけ考えれば業務で培った知識のほうがよほど使えるかもしれません。その面ではMBAは数多く存在する資格のひとつであり、留学も選択肢のひとつにすぎないとも思います。
行っておいで! と言われることがあれば(みんつ・愛媛・パートナー無・37歳)
MBA留学に行っておいで! と言われることが果たしてあるのでしょうか? どういう状況なんでしょう。会社に海外拠点はあるから「システムを立ち上げてきなさい」は、もしかするとあるかも知れませんが、「システムを立ち上げ、海外でマネジメントするためにまずMBA留学してきなさい」という身近な例が見当たりません。それほどに遠い資格なので、自分からチャンスを作る程ではありませんが、チャンスがあれば断る理由はないです。

コストに見合った結果を得られるチャンス(Jayster・東京)
とにかくお金がかかる! という印象が強いです。私はアメリカの大学院で学術系の修士をとりましたが、その際に大学から多額の奨学金を受けました。学術系の場合、特に博士課程はほぼ全員が学費全額免除(奨学金支給)という大学も多くあります。アメリカの大学院は、メディカルスクール(医学部)やロースクール(法学部)、MBAなどの学生からはずいぶん高い学費をとり、そのお金を学術系の学生の学費にまわしているのではないかと思われるほど、両者の間にはコストの差があります。それだけ、医学部・法学部・MBAは学位取得後の経済的なリターンが高い専攻だということでしょう。ただし、それも、学位取得後にアメリカで就職した場合に限るような気がします。日本に帰国してしまえば、いくら給料が上がるといってもやはり年功序列などで上限があるのではないでしょうか……? 莫大なコストに見合った結果を得られるチャンスが、日本ではまだ少ないと思うので、NOとします。
まず自分の働き方を見極めて(なかのっち・石川・パートナー有・30歳)
20代のころはMBAホルダーに憧れていました。しかしその内情はというと華やかな留学生活だけに目が奪われていたように思います。転職、起業や自分をブランド化するにはMBAというのは華を添えるものかと思います。しかしそれ以外の大多数の会社組織で働くものは、むしろ、今の自分の仕事をしていく上でのスキルアップ、勉強等を積み重ねてゆくほうが現実的ではないでしょうか? 海外へのMBA留学は、自分の働き方を見極めた上で、費用、時間、その他もろもろのリスクをも覚悟で行うべきであろうとおもいます。
実務経験を積むことのほうが(はるたいママ・東京・パートナー有・35歳)
仕事がある間は、やはりそれを中断してMBAを取得するメリットよりは、デメリットのほうが大きいのでは、と思います。MBAホルダーも、私の目から見ると巷にあふれ始め、実務経験を積まないと、MBAを持っているだけで優遇されていた時代は終わっているように見えます。私の周りで実務で名を上げている人は、それほど資格は持っていない、でも抜群のビジネスセンスと判断力を持って今の地位に上っている人が多いので、リストラされて職がなくなったり、どうしてもMBAを取ってステップアップしたい、という職種につくのでなければ、あえて準備に時間とお金をかけて、さらに2年間勉強漬けの日々を送るだけの価値があるのかどうか疑問です。